生薬マメ知識

甘くスパイシーな香りは、今も昔も世界中で大人気!

桂皮は古い時代から東西交易の商品として扱われ、エジプトやギリシャなどでも薬用や香料として使用されてきました。日本には8世紀前半に伝えられ、正倉院には現在も当時の桂皮が保存されています。今では香辛料としての人気が特に高く、料理をはじめコーヒーや菓子などにも使用されています。また、近縁種であるニッケイの根皮は、特有の香りと辛味、甘味から子どものおやつとして親しまれていました。しかし、根をすべて丁寧に取ったり、すぐに皮を剥かなければならないことや、技術者の高齢化・不足も重なって、最近ではほとんど見かけなくなりました。今はごく一部の地域でのみ販売され、その懐かしさから高齢の方に愛されているそうです。