【胃酸を抑える市販薬は?】胃薬の種類の違いと市販薬の特徴を詳しく解説
胸やけ、胃もたれ、胃の痛みなど、胃の不調は多くの方が経験する身近でつらい症状のひとつです。
「胃の不調」にもさまざまなものがあり、症状の出方はそれぞれ異なりますが、これら胃の不調には「胃酸」が関与している可能性があります。
そのため、つらい胃の症状を緩和するためには、「胃酸(の分泌)を抑える」というアプローチが重要な選択肢のひとつとなります。
一般的に「胃薬」と呼ばれるものの中には、胃酸の分泌を抑えることで、胸やけ、もたれ、胃痛などの胃の不調の症状緩和が期待できる医薬品があります。
とはいえ、医療用医薬品のみならず、市販薬(市販の胃腸薬)にもさまざまな種類があり、胃酸に対する作用のしかたも、配合されている成分によって大きく異なるため、自分に合った胃薬を見つけるためにも、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
そこでこの記事では、胃酸と胃の不調の関係を整理したうえで、胃酸を抑える市販薬の種類や成分ごとの特徴、そして医薬品を正しく使用するための重要なポイントまで、専門的な内容をわかりやすく解説いたします。
胃酸を抑える市販薬を探している、胃酸を抑える胃薬の効果や作用の違いが知りたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。
胃酸とは?胃酸と胃の不調との関係

胃酸とは、胃の細胞(壁細胞)に存在する「プロトンポンプ」と呼ばれる部位から分泌される酸のことです。
この胃酸は、食べたものを消化したり、食品とともに入ってきた細菌などを殺菌したりと、私たちの身体にとって欠かせない役割を担っています。
一方、胃酸は非常に強い酸性であるため、胃の粘膜を守るしくみとのバランスが崩れたり、胃から食道へ逆流したり、十二指腸に多く流れ込んだりすると、胃の不快症状としてあらわれたり、胃の不調につながる可能性があります。
そのため、胸やけ、胃もたれ、胃の痛みといった症状には、胃酸が関与しているケースが多く、胃酸を抑えることで、これらの症状緩和が期待できる場合があります。
健康サイトの各症状ページの内容を反映し、内部リンクを設置した3セクションです。

胸やけと胃酸
「胸やけ」とは、胸(みぞおちの上あたり)が焼けるようなひりひり・ジリジリする感覚を覚えたり、げっぷとともに酸っぱい液体が上がってきたりする状態のことです。
胃酸が逆流し、食道に流れ込むことによって起こるのが主な原因とされています。
胃は、胃酸や胃液とともに粘液を分泌することで、胃の粘膜を保護するような仕組みになっていますので、胃酸から自分自身を守るための対策がとられています。
一方、食道の粘膜には胃のような防御の仕組みが整っていないため、食道に胃酸が逆流して流れ込むと、食道の粘膜がダメージを受け、胸やけの症状が起こってしまう場合があります。
普段は、胃と食道のつなぎ目にある「下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)」という筋肉が、食べ物が通過するとき以外はつなぎ目を締めて、胃酸の逆流を起こさないようにはたらいています。
しかし、加齢による変化や、胃の内圧の上昇(食べ過ぎ、早食い、前かがみの姿勢など)、腹圧の上昇(肥満、便秘、衣服による締めつけなど)、高脂肪食などによってこの筋肉のはたらきが弱まると、逆流した胃酸が食道に溜まってしまう場合があり、これが胸やけの原因となります。
胃もたれと胃酸
「胃もたれ」とは、食べたものがいつまでも消化されず、胃の中に長時間残ったときに起こる吐き気や膨満感などの不快な症状のことをいいます。
食べ過ぎ・飲み過ぎによる消化不良や、加齢・生活習慣の乱れによる胃のはたらきの低下など、その原因はさまざまなのですが、そんな胃もたれにも、胃酸が関係している可能性があります。
たとえば、強いストレスを感じると、胃液の分泌をコントロールしている自律神経が乱れ、その結果、胃酸が過剰に分泌されることがあります。
胃酸は強い酸性であるため、過剰に分泌されると胃を保護する胃粘液のはたらきが負けてしまい、胃の粘膜に炎症が起きて、胃に痛みが生じたり、胃もたれの原因になってしまう場合があります。また、近年では十二指腸に多く胃酸が流れ込んだり、脂肪分が多く流れこむことによっても胃もたれ症状が起こることもわかってきています。このように、胃もたれと胃酸には密接な関係があると言えます。
胃の痛みと胃酸
「胃痛」とは、みぞおち周辺に起こる症状です。
生活習慣からくる胃酸の過剰分泌によって、胃粘膜が深くダメージを受けることで生じる痛みと、粘膜が潰瘍を起こしているときの痛みがあります。その他、胃を含む消化管内の神経の知覚過敏によるもの、と考えられる場合もあります。
日常生活における胃痛の原因としては、ストレスや暴飲暴食、アルコールなどが挙げられます。
たとえば、ストレスを受け続けると、胃や十二指腸のはたらきをコントロールしている自律神経が乱れ、胃酸が過剰に分泌されてしまう結果、多すぎる胃酸が胃の粘膜を傷つけて胃痛を引き起こしてしまう可能性があります。
また、にんにくや唐辛子などの刺激の強い食べ物、濃度の高いアルコール、タバコ、香辛料、果汁、炭酸飲料なども胃酸の分泌を促進し、胃の粘膜に炎症を起こして胃痛の原因になることがありますので、日々の生活習慣には注意が必要です。
胃酸を抑える市販薬の種類と成分の違い

ここまでご紹介したように、胸やけ、胃もたれ、胃の痛みといった症状はそれぞれ異なりますが、その背景には「胃酸」という共通の存在が関わっている可能性があります。
そのため、これら胃の不調を緩和するためには、生活習慣を見直しながら、胃酸そのものへのアプローチを考えることも大切であり、つらい症状があるときには、市販薬を適切に活用するというのも、大切な選択肢のひとつです。
とはいえ、「胃酸を抑える市販薬」の中にはさまざまなタイプがあり、その作用のしかたは成分によって大きく異なります。
「胃酸を抑える胃薬」を選ぶ際には、どのような成分が配合され、どのように胃酸にはたらきかけるのかを確認したうえで、症状に合ったものを選択することが大切です。
ここでは、胃酸を抑える市販薬の代表的なタイプについてご紹介します。
制酸薬(せいさんやく)
制酸薬は、すでに分泌された胃酸を中和することで、胃酸による刺激をやわらげるタイプです。
炭酸水素ナトリウムや、マグネシウム・アルミニウムを含む成分などが用いられます。
胃酸の分泌そのものを抑えるものではなく、今ある酸に対して作用するという点が特徴です。
H₂ブロッカー(H₂受容体拮抗薬)
H₂ブロッカーは、胃酸の分泌を促す指令が伝わる部分(ヒスタミンH₂受容体)をブロックすることで、胃酸の分泌を抑えるタイプです。
医療用医薬品として処方を受けるだけではなく、市販薬として購入することも可能です。
プロトンポンプ阻害薬(PPI)
プロトンポンプ阻害薬(PPI:ピーピーアイ)は、胃酸が分泌される最終段階である「プロトンポンプ」に直接はたらきかけることで、胃酸の分泌を強力に抑えるタイプの医薬品です。
胃酸が出るしくみの、より出口に近い部分に作用することで、強力に胃酸分泌を抑制するという点が、PPIの大きな特徴です。
PPIは、医療用医薬品としても非常に多く処方されているだけではなく、市販薬として「タケプロンs」を活用することも可能です。
胃酸を抑える薬と健胃薬・消化薬との違い

胃薬の中には、胃酸を抑えるタイプ以外にも、消化を助ける成分(消化酵素など)を配合したものや、生薬などによって胃の働きを整えることを目的としたものもあります。
これらは胃酸に対して直接はたらきかけるものではありませんので、PPIのように「胃酸を抑えるタイプの薬」なのか、胃酸を抑える以外のアプローチで胃を保護するタイプの薬なのかを理解しておくことが大切です。
胃酸を抑える市販薬「タケプロンs(ランソプラゾール)」の特徴

タケプロンsは、胃酸逆流などによる胸やけ、胃もたれ、胃の痛みに効果が期待できる、市販のプロトンポンプ阻害薬(PPI)です。
タケプロンsは、医療用(処方薬)と同じ成分であるランソプラゾールが配合された市販薬であり、胃酸が出る最終段階の「プロトンポンプ」に直接はたらきかけることで、胃酸の分泌を強力に抑えるという特徴があります。
また、タケプロンsには、水なしでのめる口腔内崩壊錠という剤形を採用しておりますので、胃の不調を感じた際にも、水なしで服用することが可能です。(用法:口中で崩壊させて服用するか、水またはお湯で服用すること。)
なお、タケプロンsは要指導医薬品ですので、ご購入にあたっては、服用しても問題ないかを確認するための「タケプロンsチェックシート」を使用し、薬剤師と使用の可否を確認する必要があります。
タケプロンsの成分
1錠(1日服用量)中に、以下の成分が配合されています。
ランソプラゾール 15mg
添加物:乳糖水和物、セルロース、炭酸Mg、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、タルク、酸化チタン、D-マンニトール、メタクリル酸コポリマーLD、ラウリル硫酸Na、ポリソルベート80、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、クエン酸トリエチル、マクロゴール、ステアリン酸グリセリン、三二酸化鉄、クエン酸、クロスポビドン、アスパルテーム(L-フェニルアラニン化合物)、ステアリン酸Mg、香料
タケプロンsの効能
タケプロンsは、以下の効能を取得しています。
胸やけ、もたれ、胃痛(本剤は胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬を含んでいます)
タケプロンsの用法・用量
タケプロンsの用法・用量は、以下の通りです。
次の量を、口中で崩壊させて服用するか、水またはお湯で服用すること。
15歳以上:1回量1錠、1日服用回数1回
15歳未満:服用しないこと
・2週間を超えて続けて服用しないこと。
<用法・用量に関連する注意>
(1)用法・用量を厳守すること。
(2)1日1回同じ時間帯に服用すること。
(3)症状が治まった場合は、服用を止めること。
(4)本剤は口腔内で崩壊するが、口腔の粘膜から吸収されることはないため、唾液または水でのみこむこと。
(5)錠剤の取り出し方
錠剤の入っているPTPシートの凸部を指先で強く押して、裏面のアルミ箔を破り、取り出して服用すること(誤ってそのままのみこんだりすると食道粘膜に突き刺さる等思わぬ事故につながる)。
タケプロンsの使用上の注意
タケプロンsを正しく使用していただくために、以下の点にご注意ください。
してはいけないこと(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなる)
・本剤または本剤の成分により、アレルギー症状を起こしたことがある人は服用しないこと
・リルピビリン塩酸塩(HIV感染症治療薬)を服用している人は服用しないこと
・本剤を服用している間は、他の胃腸薬、テオフィリンを含有する内服薬(鎮咳去痰薬、乗物酔い薬)、酸化マグネシウムを含有する内服薬(瀉下薬等)を使用しないこと
・授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること
・他のプロトンポンプ阻害薬の使用期間も合わせて2週間を超えて続けて服用しないこと(重大な消化器疾患を見過ごすおそれがあるので、医師の診察を受けること)
相談すること
・医師の治療を受けている人、妊婦または妊娠していると思われる人、高齢者、薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人は、服用前に医師または薬剤師に相談すること
・原因不明の体重減少、持続性の胃痛・腹痛の症状がある人も、服用前にご相談ください
・肝臓病、胃・十二指腸潰瘍、フェニルケトン尿症の診断を受けた人も、服用前にご相談ください
・服用後、皮膚の発疹・発赤、かゆみ、水疱、腹部膨満感、便秘、下痢、吐き気・嘔吐、食欲不振、腹痛、口内炎、頭痛、めまい、発熱、むくみ、からだがだるいなどの症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談すること
・まれに、ショック(アナフィラキシー)、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)、中毒性表皮壊死融解症、肝機能障害、間質性肺炎、腎障害、血液障害、視力障害、低マグネシウム血症といった重篤な症状が起こることがあり、その場合は直ちに医師の診療を受けること
・3日間服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師または薬剤師に相談すること
なお、詳しい内容については、必ず製品の添付文書をご確認ください。
※「使用上の注意」をよく読んでお使いください。
また、服用後に、発疹・発赤、かゆみなどの皮膚の症状や、腹部膨満感、便秘、下痢などの消化器症状などがあらわれた場合は、副作用の可能性もありますので、直ちに服用を中止し、医師、薬剤師に相談してください。
3日間服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
タケプロンsの保管および取扱い上の注意
タケプロンsの保管および取扱い上の注意は、以下の通りです。
(1)直射日光の当たらない湿気の少ない涼しい所に箱に入れて保管すること。
(2)小児の手の届かない所に保管すること。
(3)他の容器に入れ替えないこと(誤用の原因になったり品質が変わる)。
(4)使用期限を過ぎた製品は服用しないこと。
(5)箱の「開封年月日」記入欄に、内袋(アルミの袋)を開封した日付を記入すること。
(6)一度内袋(アルミの袋)を開封した後は、品質保持の点から開封日より6ヵ月以内を目安になるべくすみやかに服用すること。
胃酸を抑える市販薬「タケプロンs」は用法用量を守って正しくご使用ください
胸やけ、胃もたれ、胃の痛みといった胃の不調には、「胃酸」が関わっている場合があります。
胃酸を抑える市販薬にはいくつかの種類がありますので、それぞれの成分がどのように作用するのかを理解したうえで、ご自身の症状に合ったものを選ぶことが大切です。
タケプロンsは、医療用と同じ成分であるランソプラゾールを市販薬で初めて配合し、胃酸が出る最終段階のプロトンポンプに直接はたらきかけることで、胃酸の分泌を抑える市販の胃薬(プロトンポンプ阻害薬:PPI)です。
1日1回1錠で24時間効き、水なしでのめる口腔内崩壊錠であるという点もタケプロンsの大きな特徴のひとつです。
なお、タケプロンsは要指導医薬品ですので、購入の際には「タケプロンsチェックシート」を用いて薬剤師と使用の可否を確認し、説明を受けたうえでご使用ください。
また、市販薬を使用しても症状がよくならない場合や、気になる症状がある場合には、自己判断で服用を続けず、早めに医療機関に相談しましょう。
タケプロンsをはじめ、医薬品を使用する際には、必ず用法・用量を守って、正しく使用するようにしましょう。
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