アリナミン製薬の生薬・漢方薬事典

生薬図鑑

アリナミン製薬の漢方製剤や生薬製剤で使用している生薬一覧です。生薬の基源や効能、それぞれの生薬にまつわるこぼれ話などを詳しくご案内しています。個々の生薬について知りたいときなどにぜひご活用ください。

春に生まれ、春に消える…儚い短命植物

延胡索エンゴサク

ケマンソウ科エンゴサクの塊茎(かいけい)の外皮を除き、湯通しして乾燥したもの。

植物の特徴

早春に高さ10~20cmの細い茎がめばえ、長さ2cmほどの楕円形の葉が互い違いにつきます。4月頃には4枚の花びらからなる赤紫色の花をつけ、5~6月頃になると新たな塊茎を作って、あっという間に休眠時期に入ってしまいます。
※塊茎・・・地下にある茎の一部が養分を蓄え、肥大したもの。ジャガイモやコンニャクイモのイモの部分がこれにあたります。生薬としては、ケマンソウ科エンゴサクの塊茎の外皮を除き、湯通しして乾燥したものを用います。

生息地

中国浙江省が主産地。そのほか、河北省、山東省、江蘇省でも栽培されています。

成分組成

プロトベルベリン系アルカロイドのコリダリン、デヒドロコリダリン、コプチシン、イソキノリン系アルカロイドのブルボカプニン、グラウシンなど

この生薬が含まれている漢方処方

  • 安中散(あんちゅうさん)
  • 枳縮二陳湯(きしゅくにちんとう)
  • 折衝飲(せっしょういん)
  • 延胡索散(えんごさくさん)
  • 牛膝散(ごしつさん)
  • 愈痛散(ゆつうさん)

など

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