細菌感染を防ぐために、まず傷口についた砂や泥などの異物を水でていねいに洗い流すことが大切です。異物が取れたら、傷口を乾燥させないようにラップなどで傷を覆う湿潤療法を行いましょう。このとき傷口に消毒液を使わないのが原則です。消毒液を使うと、治癒を遅らせることになります。※湿潤療法は下のプチメモを参照して下さい。
切り傷の治療法
出血が少ないときには、傷にふれないように注意しながら傷口を水で洗い流し、擦り傷同様、傷口を乾燥させないように湿潤療法を行います。出血量が少し多いときは傷口を心臓より高い位置に上げ、清潔なハンカチ、タオルなどを傷口に当てて手で圧迫して止血します。止血後は傷口を水でよく洗い、湿潤療法を行いましょう。※湿潤療法は下のプチメモを参照して下さい。
破傷風のワクチンを接種する
破傷風は、あらかじめ予防接種を受けておけば細菌が入っても感染を防ぐことができます。野外活動の多い人は、10年に1回を目安として、ワクチンの接種をおすすめします。小学生以下は、無料で定期接種を受けていますので、破傷風に感染する心配はありません。
傷が深いときや異物が残っているときは外科を受診する
傷が大きく深いときや、傷のところに異物が残っている恐れがあるようなときは、主治医に相談するか外科を受診しましょう。また、痛みが続くときは、ばんそうこうなど傷口を覆っているものをはがして傷を観察しましょう。傷の周囲が赤く腫れて、熱をもったり膿が出ていたら、早めに外科を受診することをおすすめします。