骨折の多くは外傷によるものです。平地での転倒、低い場所からの転落、軽い衝突など、比較的弱い力による外傷では骨折も軽度で済む場合がありますが、高いところからの落下や自動車事故など、強い力による外傷では複数の箇所に重度の骨折が生じることもあります。
疲労の蓄積
金属は一時的な弱い力を加えるだけでは変形しませんが、繰り返し同じ力が加わると変形したり、折れてしまうことがあります。骨もそれと同様に、弱い力を継続的に加えることで徐々に骨が疲弊し、小さなひび割れができます。さらに弱い力を加え続けると、小さなひび割れが大きいひびとなり、骨折を引き起こすことがあります。これがスポーツマンなどに起こる疲労骨折です。
骨折の原因となる主な疾患
骨粗しょう症は、骨がスカスカになるために日常の動作でも脊椎や太ももの骨を骨折することがあります。また、骨そのものに悪性腫瘍ができたり、がんなどによって他の場所から悪性腫瘍が転移することで起こる転移性悪性骨腫瘍では、腫瘍によって骨が弱くなり、骨折しやすくなります。