2025年 花粉症特集

2025年

花粉症特集

2024年12月5日発表

2025年 春の花粉飛散予測

日本気象協会は2024年12月5日に「2025年春の花粉飛散予測(第2報)」を発表しました。これからの花粉症対策の参考にしてください。

■2025年シーズンの花粉飛散傾向

例年比

2025年春の花粉飛散量は、例年(過去10年の平均)に比べると、九州から北海道にかけてのほとんどの地域で多く、四国・中国・近畿は非常に多い所もあるでしょう。東北北部は例年より少ない見込みです。

前シーズン比

前シーズン(2024年)と比べると、九州から近畿と、東北南部は非常に多く、北陸と関東甲信も多い傾向です。東海は前シーズン並み、東北北部と北海道は少ないでしょう。九州から近畿と、東北南部などでは2024年に比べて大幅に増加する見込みです。

2025年(例年比)花粉の飛ぶ量は? 2025年(前シーズン比)花粉の飛ぶ量は?

■飛散量の予測根拠

  1. 前年(2024年)夏の気象条件
    花粉の飛散量は、前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間の多い夏は、花芽が多く形成され、翌春の飛散量は多くなる傾向があります。2024年の夏は猛暑となり、花芽の形成に好条件な「高温・多照」という気象条件が、九州から北海道まで、ほぼ揃ったと考えられます。

  2. 前年(2024年)春の花粉飛散量の影響
    花粉の飛散量は、前年春の飛散量が少ないと増え、多いと減少する傾向があります。2024年春の花粉飛散量は、九州から近畿と、北陸から東北南部では例年を下回り、関東甲信も例年並みか少ない傾向でした。
    一方、東海と東北北部や北海道は、例年を上回りました。2024年春は花粉飛散量が抑えられた地域が多かったことから、2025年春は気象条件が揃えば2024年に比べ飛散量が増加する地域が多いと考えられます。

■各ブロックの飛散傾向

●北海道・東北

北海道地方のシラカバ花粉の飛散量は、例年よりもやや多い見込みです。前シーズンの飛散量が非常に多かったことが影響し、前シーズンに比べて少なくなるでしょう。
東北地方のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、宮城、山形、福島で例年よりもやや多く、岩手で例年並、青森で例年よりも少なく、秋田では例年よりも非常に少ないでしょう。前シーズンと比較すると、宮城、山形、福島では非常に多く、岩手ではやや少なく、青森、秋田では非常に少ない見込みです。

●関東甲信

関東甲信地方のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、例年よりも茨城、栃木、神奈川で多く、群馬、埼玉、千葉、東京、山梨、長野ではやや多い見込みです。前シーズンと比較すると、茨城と栃木で非常に多く、長野では多いでしょう。群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川では前シーズンと比べてやや多く、山梨では前シーズン並となる見込みです。

●北陸・東海

北陸地方のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、例年よりも富山、石川、福井で多く、新潟ではやや多いでしょう。前シーズンと比較すると、全域で多くなる見込みです。
東海地方のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、愛知で例年よりも多く、静岡、岐阜、三重ではやや多いでしょう。前シーズンと比較すると、三重ではやや多いですが、静岡、愛知、岐阜では前シーズン並となる見込みです。

●近畿

近畿地方のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、例年よりも京都、大阪、和歌山で非常に多く、滋賀、兵庫、奈良では多い見込みです。前シーズンと比較すると、全域で非常に多い見込みです。

●中国・四国

中国地方のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、例年よりも山口で非常に多く、岡山、広島で多く、鳥取ではやや多いでしょう。前シーズンと比較すると、全域で非常に多くなる見込みです。
四国地方のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、例年よりも愛媛、高知で非常に多く、徳島、香川で多いでしょう。前シーズンと比較すると、全域で非常に多くなる見込みです。

●九州

九州地方のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は、全域で例年よりも多くなるでしょう。前シーズンと比較すると、佐賀、大分、熊本、鹿児島で非常に多く、福岡、長崎、宮崎で多い見込みです。

※日本気象協会の花粉飛散予測とは

日本気象協会は1990年からスギ花粉の飛散予測を発表しています。日本気象協会の花粉飛散予測は前シーズンの花粉飛散結果や今後の気温予測などの気象データをもとに、全国各地の花粉研究会や協力機関からの情報、花芽の現地調査の結果などをふまえて予測しています。