喘息の発作は、季節の変り目、気温や気圧などが急激に変わるとき、深夜・明け方によく起こります。その他、運動や過労、風邪、月経が引き金になる場合もあります。発作が起きた時間帯やそのときの行動、食べたもの、精神状態などを記録しておき、自分がどんなときに発作を起こしやすいかを知っておき、あらかじめ対処しておくと、喘息の発作を防げることも少なくありません。
発作の前触れを見逃さない
発作が起こる前に、何かしらの異変が起こることがあります。大人の場合は、疲労感、たんをともなわない乾いたせき、微熱、のどから胸の上部の違和感、くしゃみ、鼻水などで、乳幼児の場合は、ぐずぐずして機嫌が悪くなったり、落ち着きがなくなったり、涙目になる、熱が出るなどの症状があらわれます。このような前触れを見逃さず、体を休めて早めに薬を飲むなど対処することが大切です。
喘息を悪化させる原因物質を取り除く
ダニやホコリ、ペットの毛、花粉、特定の食品などのアレルギーの原因物質や、汚れた空気、タバコ、香料、塗料など、気管支を刺激して喘息の発作を誘発する原因を、日常生活の中からできるかぎり取り除きましょう。とくに最もアレルギーを引き起こしやすいダニの繁殖を防ぐために、室内や寝具などをいつも清潔にし、こまめに換気することが大切です。
疲れやストレスを溜めない
疲れやストレスは、喘息の発作の引き金になるだけでなく悪化の原因にもなります。喘息の発作を防いだり、悪化させないためには、疲れているときは無理をせず、十分に休養することが大切です。また、ストレスは早めに解消するように心がけ、少しでもリラックスできる時間をもちましょう。
アルコール、タバコは原則禁止
日本人にはアルコールの分解酵素をもつ人が少ないため、体が処理しきれなかった物質が刺激となって、喘息の発作を誘発しやすい人が多いといわれています。とくに疲れやストレスが溜まっているときにアルコールを飲むと、より発作が起こりやすくなりますので、飲酒は控えるようにしましょう。また、タバコの煙やにおいの刺激によって発作が誘発されますので、禁煙することはもちろん、他人の吸うタバコの煙を吸い込まないように気をつけましょう。
風邪やインフルエンザの徹底予防
風邪やインフルエンザにかかると気道の粘膜が炎症を起こし、より過敏になります。そのため、喘息の発作が起こりやすくなるだけでなく、細菌などの二次感染に見舞われやすく、肺炎などを起こし、全身の状態が悪化する場合もあります。風邪やインフルエンザが流行しているときはなるべく人ごみを避け、出掛けるときはマスクをしましょう。また、外出から帰ったら、手洗いやうがいを徹底する習慣をつけましょう。