高齢者の不眠を考える〜その予防と対処法〜

睡眠障害対処12の指針

睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分

● 睡眠の長い人、短い人、季節でも変化、8時間(1日の1/3)にこだわらない● 歳をとると必要な睡眠時間は短くなる● こだわると、よけいに眠れなくなる

刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法

● 就寝時4時間前のカフェイン摂取(お茶)は避ける● 軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニング ⇒ 但し、やりすぎは注意● 自分に見合ったリラックス法を探しましょう

眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない

● 眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝つきを悪くする● 通常の入眠時刻の2~3時間前は、1日で最も眠れない時間● 眠れなければ、寝床を出てリラックス

同じ時刻に毎日起床

● 早寝早起きでなく、早起きが早寝に通じる(但し、早すぎないこと)● 日曜に遅くまで床で過ごすと、月曜の朝がつらくなる

光の利用でよい睡眠

● 目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオン● 夜は明るすぎない照明を● 朝の目覚めが早すぎる人は、早朝散歩はしないこと(夕方へ)、むしろ午前はサングラスをかけるなど、    直射日光を避けたほうが良い

規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣

● 朝食は心と体の目覚めに重要、夜食はごく軽く● 運動習慣は熟睡を促進(午後~夕方がベスト)

昼寝をするなら、15時前の20~30分

● 長い昼寝はかえってぼんやりのもと ⇒ 深い眠りが出てくるため● 夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響

眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに

● 寝床で長く過ごし過ぎると熟睡感が減る● コンパクトな時間を設定する● 働いていた頃(よく眠れていた頃)の睡眠スケジュールを思い出してみましょう

睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意

● 背景に睡眠の病気、専門治療が必要

十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に

● 長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医に相談● 車の運転に注意

睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと

●睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、 夜中に目覚める原因となる

睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

● 一定時刻に服用し就床● アルコールとの併用をしない(副作用が出やすくなります)● 夜間歩く時は、しっかり明かりをつけて、足元を確保すること

監修:睡眠総合ケアクリニック代々木 理事長  井上雄一先生 参考:厚生労働省 精神・神経疾患研究委託費 睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班,平成13年度研究報告書より

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