オーラルフレイル

オーラルフレイルは「オーラル＝口」と「フレイル＝虚弱」を掛け合わせた言葉で、「口腔機能の低下」のことです。口腔機能の低下による身体の衰えを防ぎ、健康寿命を延ばす観点から注目されている概念です。オーラルフレイルの人が抱えるリスクとして、身体機能の低下や要介護認定の早まり、寿命が縮まってしまうことなどが挙げられます。

症状としては、滑舌の低下、食べこぼしの増加、むせ込みの増加、口腔内の乾燥、噛む力の低下、飲み込む力の低下などがあります。

オーラルフレイルになる原因には、老化に伴う口腔状態の悪化、たとえば歯数の減少や口腔内衛生の悪化、口腔機能低下などがあります。口腔状態が悪化すると、食欲や食べる機能が低下し、身体機能が低下する負のサイクルに陥ってしまうため、早期の対応が必要です。

オーラルフレイルへの対処は、まず「口の些細な衰えに気づくこと」です。自分ひとりでは自信がないという方は、かかりつけの歯科医を持ちましょう。歯の状態を診てもらうのと同時に、口や健康に関する相談をすることで、些細な衰えに気づくことができます。また、日頃からたんぱく質をしっかり摂りつつ、栄養バランスに気を遣うこと、そして、やわらかいものばかり食べずにさまざまな固さのものを食べることも大切です。

オーラルフレイルは、単なる口腔機能の低下ではなく、身体全体の健康に影響します。思い当たる症状がある方は、歯科医を受診してみましょう。