フレイル/サルコペニア

フレイルは加齢により心身が老い衰えた状態のことで、健康に生活を送れる「自立」と、介護が必要になる「要介護状態」の間の状態です。将来の転倒・骨折や日常生活動作の困難さ、寿命に関連し、身体的な面だけでなく精神的・社会的な面も含む概念です。ただし、適切なセルフケアや治療介入により改善し、「自立」に戻ることができるのがポイントです。

フレイルは次のうち3つ以上あてはまる状態です。

  1. 体重減少(意図しない年間4.5kgまたは5%以上の体重減少)
  2. 疲れやすい
  3. 歩行速度の低下
  4. 握力の低下
  5. 身体活動量の低下

サルコペニアはフレイルの原因となる筋肉量の減少、および筋力が低下している状態のことです。主な要因は、活動量の減少、栄養不足、慢性疾患です。

サルコペニアの簡易チェック「指輪っかテスト」では、両手の親指と人差し指で作った輪が、ふくらはぎの一番太い部分を囲ったときに、指とふくらはぎの間に隙間ができる場合はサルコペニアの危険度が高いとされます。

フレイルとサルコペニアは、次の1〜4を複数取り組むことで、予防・改善効果があります。できることを組み合わせてみましょう。サルコペニアの一因として生活習慣病などの慢性疾患がある場合は、その治療もあわせて行います。

1. 栄養
十分なたんぱく質と、緑黄色野菜の摂取

2. 運動
筋トレ、バランストレーニング、ウォーキングなどを組み合わせる

3. 医療
筋肉が減少する原因となる慢性疾患のコントロール

4. 社会参加
ボランティア、趣味活動、仕事、人と一緒の食事

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