易疲労 ( いひろう )

易疲労とは、体が疲れやすい状態のことです。

健康な人でも感じる生理的な疲れは、ビタミンやミネラル、アミノ酸を十分に含んだバランスのよい食事、適度な運動、良質な睡眠など、生活を整えて休息を取ることで改善するのが一般的です。ビタミン剤(市販薬)や栄養ドリンク(指定医薬部外品)を活用することも、対策のひとつとしておすすめです。疲れの原因は身体的だけでなく心理的な要因も影響するため、精神的なストレスの状態も考慮することが大切です。

一方で、上記のような生活改善やストレス解消をしても疲れ・倦怠感が改善せず、易疲労状態が続く場合には、何らかの病気が隠れていることがあるため、病気や精神疾患などの鑑別が必要です。これまで健康に生活していた人がさまざまなストレスをきっかけにある日突然、原因不明の激しい全身倦怠感に襲われ、強い疲労感とともに微熱、頭痛、脱力感、筋肉痛、思考力の低下、抑うつといった症状が長期間続く場合、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS:Myalgic Encephalomyelitis / Chronic Fatigue Syndrome)と診断されることがあります。睡眠障害や睡眠リズム障害、睡眠時無呼吸症候群などが関係している場合もあり、臨床検査および医師による判断が必要です。

易疲労の原因は多岐にわたり、上記のような病気以外にもいろいろな原因が考えられます。複数の要因が関連していることも多く、一人ひとり対処法や治療法が異なります。まずは自身の生活やストレス状態をあらためて見直しつつ、判断が難しい場合には医療機関を受診するなどして、原因を明らかにすることが大切です。

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