熱が上がり始めるときや、体温が39〜40℃に達するときに起こるひきつけです。乳幼児は脳が未熟なため、発熱という刺激が誘因となります。両手足を突っ張り、全身の筋肉が硬直して、手足がガクガクと震え、顔が青くなり、白目をむいたりしますが、発作は数十秒から5分程度でおさまります。生後6カ月から6歳までに発症することがほとんどで、年齢とともに起こらなくなってきます。
泣き入りひきつけ
乳幼児が激しく泣いたときに、脳の呼吸をつかさどる部分の働きが一時的に低下することで起こるひきつけです。思いどおりにならなかったり、注射針を刺されたときなど、怒りや恐怖、痛みを感じたときに多くみられます。呼吸が止まり、顔や唇が紫色になり、全身が硬直しますが、発作は1分以内におさまります。心配のないひきつけで、成長するにつれて起こらなくなります。
てんかん
熱がないのにくり返しひきつけを起こす疾患です。脳の神経細胞がなんらかの刺激で興奮することによって起こります。突然、意識がなくなって、全身の筋肉が硬直して棒のようになり、白目をむいて体が大きく震えたり、口から泡のようなよだれを吹いたりします。このような大発作は数分でおさまり、その後、睡眠状態になります。この他、急に動作が止まり、数秒間、ボーッとするような発作や、うなずくような動きをくり返す発作が起こる場合もあります。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 てんかん(小児)
脳炎
脳細胞に、はしかやインフルエンザなどのウイルスや細菌が感染したり、寄生虫などが寄生することで起こります。ひきつけや手足の麻痺、錯乱や妄想などの精神症状を起こし、進行すると昏睡に陥ることもあります。脳炎は髄膜炎よりも症状が重く、髄膜炎を合併することも少なくありません。
髄膜炎
脳と脊髄を包む脳脊髄という膜に細菌やウイルス、真菌などが感染して起こる疾患です。髄膜炎では、急に高熱を発し、強い頭痛や嘔吐、首のすじが張るなどの症状のほか、悪化するとひきつけや意識障害、昏睡を起こすことがあります。