一般的にのどちんこと呼ばれる口蓋垂(こうがいすい)が大きい人や、のどの入り口の軟口蓋弓(なんこうがいきゅう)が狭いか変形している人、鼻筋が曲がっている人、歯並びが悪い人などは呼吸の際に空気の出入りがスムーズにいきにくく、いびきをかきやすくなります。また、アレルギー性鼻炎や蓄膿症などで鼻づまりを起こしていたり、口で呼吸する習慣のある人は、口からのどへの空気の出入りが増えるため、いびきをかきやすい傾向にあります。
肥満による気道の圧迫
肥満によって、のどの内側にも脂肪がついて気道部分が狭くなることが、いびきの最も大きな原因です。また、体重が増えると酸素の必要量が増えますが、それに対して酸素の吸入量が減るために呼吸の回数と深さが増え、よりいびきをかきやすくなり、さらにいびきが大きくなっていきます。
深酒、喫煙による気道の収縮
深酒をすると、普段はいびきをかかない人でもかくことがあります。これは、アルコールによって舌やのどの筋肉がゆるんで気道が狭くなることや、気道の血管が拡張することで呼吸に変化が起きることが原因ではないかといわれてます。また、タバコは気道周辺に炎症を起こし、気道を狭めるためいびきをかきやすくなります。
いびきをともなう主な疾患
いびきの原因となる疾患で代表的なものは、気道が狭くなることによって起こる睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。また、脳の神経に障害が起きる脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などによって、普段いびきをかかない人が突然いびきをかきだすこともあるので、注意が必要です。