学童期から思春期にかけての子どもに多い、自律神経失調症の一つです。立ち上がったときに血圧の調整がうまくいかないために、血圧が低下して立ちくらみが起こります。また、立っていると気持ちが悪くなったり、動悸や息切れ、食欲不振、疲れやすいなどの症状もみられますが、多くの場合、成長とともに改善されます。
甲状腺機能低下症
免疫の異常によって、甲状腺ホルモンの分泌や作用の低下が起こる疾患です。その代表的な原因疾患が甲状腺機能低下症で、血圧の低下がみられ、疲れやすさ、倦怠感、寒がり、顔や手足のむくみ、皮膚のカサつき、月経不順などの症状があらわれます。40歳から50歳代の女性に多く発症します。
心筋梗塞
心臓の筋肉に血液を送り込むのが冠動脈です。その冠動脈が動脈硬化を起こして狭くなっている部分に、血液が固まってできる血栓が詰まり、血流が完全に止まってしまうのが心筋梗塞です。突然、胸に激痛が起こり、心筋の壊死が始まります。痛みは30分から数時間続くことが多いといわれています。心筋の壊死の範囲が広がると、血圧が低下して顔面が蒼白になるとともに、吐き気や冷や汗などがみられたり、意識を失って死に至ることもあります。主な原因は動脈硬化ですが、これに高血圧や糖尿病、肥満、喫煙などが重なるとリスクが高まります。
不整脈
心拍動が標準値(1分間に60〜100回程度)を超えて、多すぎたり少なすぎたり、または心拍動のリズムが乱れるのが不整脈です。動悸とともに低血圧や失神、意識消失や心停止に至ることがあり、生命の危険にさらされることがあるので、心臓や循環器の専門医への受診が必要です。
肺塞栓症
血の固まりである血栓が肺動脈に流れ込み、詰まった状態です。足の静脈にできた血栓がはがれたり、静脈注射で誤って静脈内に入った空気が肺動脈に流れ込むことによって起こります。この疾患は長時間同じ姿勢で座っていたり、点滴時の大量の空気混入によっても起こる場合もあります。急激な呼吸困難や胸の痛み、せき、血たんなどの症状があらわれたり、血圧が低下してショック状態になり、突然死することもあります。
アジソン病(慢性副腎皮質機能低下症)
結核や自己免疫の異常などにより、副腎皮質ホルモンの分泌が低下する疾患です。皮膚に色素沈着が起きて顔や手の甲などが黒くなったり、口の粘膜に黒いしみができるのが特徴で、疲労感、脱力感の他、食欲不振、体重減少、性欲減退などもあらわれます。進行すると心臓の機能が低下し、十分に血液を送ることができなくなって、極度の低血圧やショック状態におちいることがあります。