副腎疲労

副腎疲労とは、ホルモンの生成を担う副腎という臓器が疲労し、さまざまな身体症状があらわれる状態をさしますが、明確な診断基準はなく、診療が行われている医療機関も限られているようです。

副腎は、腎臓のすぐ近くの3〜4cmの小さな臓器で、生命維持に欠かせないホルモン「コルチゾール」などを作っています。コルチゾールはストレスホルモンといわれます。ストレスを感じると、対抗できるように体を交感神経優位(いわゆる戦闘態勢)にして、瞬発力や活動意欲を高めてくれます。また、コルチゾールには、肝臓で糖を作る、脂肪を分解してエネルギー代謝を促進する、抗炎症作用、筋肉でのたんぱく質代謝などの重要な働きもあります。

しかし、長期にわたってストレスが蓄積されるとコルチゾールが過剰に分泌され、常時オンモードとなって身体に負荷がかかり続けるため、よい状態とは言えません。また、副腎が疲労して適切なタイミングでコルチゾールが分泌されなくなることもあります。その結果、疲れやすい、落ち着きがない、集中力低下、食欲低下、低血糖症になりやすい、うつ傾向、PMS(月経前症候群)が悪化しやすい、アレルギー症状が悪化しやすいなどの症状があらわれるのが副腎疲労といわれています。

副腎の機能維持には、ビタミンCやビタミンB群をしっかり摂り、十分に睡眠をとりましょう。そして何より、できる限りストレスを回避し、趣味などストレス発散の方法を見つけることが大切です。

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