症状別対策BOOK
便秘や下痢に関して、気になる疑問にお答えします。
便秘・下痢
女性は男性に比べて、腹筋が弱かったり、生理中や妊娠中に多く分泌される黄体(おうたい)ホルモンに、腸の運動を低下させる作用があるからです。
また、女性の場合、便意があっても都合でトイレをがまんしてしまったり、ダイエットなどで食物繊維が不足してしまうということも考えられます。
太っている人は、運動不足などから腹筋が弱く、腸の排便機能がにぶくなるため、便秘になり易いといえます。また、肥満の原因となる高脂肪の食事は、便がつくられにくく、そのため、少量の便が、排泄されずに腸の中に蓄積されるという面もあります。
アルコールには腸を刺激して、お通じを促す作用があるので、下痢や軟便が起こりやすくなります。ただ、それで慢性的な便秘が解消されるわけではありません。
過度な飲酒はむしろ、お通じにはマイナスです。
便秘は、さまざまな要素が重なって起こります。その要素のいくつかに遺伝的な側面があることも事実ですが、便秘体質そのものが遺伝するとはいえません。
旅行先や転勤先で便秘になった、という経験を持つ人は少なくありません。旅行で生活のリズムや食べものなどが変わったり、新しい職場で緊張が続いたりすると、自律神経にストレスがかかり、腸の機能も低下するからです。新しい環境に慣れれば自然におさまることが多いのですが、症状がひどければ、薬でお通じをよくするのもひとつの方法です。
病気などで体が衰弱しているときは、通常の健康状態のときより便秘になり易いといえますが、一番の違いはその人の生活習慣にあります。便秘になる人の多くは、偏食、朝食抜き、不規則な生活、運動不足といった生活習慣のみだれが主な要因になっているといえます。
便秘・下痢