ポニーテールのようなまとめ髪やいつも同じ位置の分け目など、髪を一定方向に引っ張り続ける髪型が、毛根の一部で育毛に必要な栄養分を運ぶ毛乳頭に負荷をかけます。毛乳頭への負荷で血流が悪くなると、毛髪の成長を促す毛母細胞に栄養分を運ぶ機能が弱まることで抜け毛を起こしやすくなります。
ダイエットや喫煙などの生活習慣
過度のダイエットによって毛髪の原料であるたんぱく質が不足すると、毛乳頭の機能が弱まり、栄養分が運ばれなくなります。そのため、栄養不足で毛髪が弱くなり抜け毛を引き起こしやすくなります。また、喫煙も血管を収縮させて毛乳頭への血行を悪くするため、必要な栄養分が毛根へ供給されず髪が衰えて抜けやすくなります。
過剰なストレス
過剰な精神的ストレスによって、毛乳頭が一時的に機能を停止して、抜け毛が増えたり毛髪が細くなったりします。また、部分的に毛髪が抜け、新しい毛髪が一時的に生えなくなることがあります。これがいわゆる円形脱毛症です。また、精神的なストレスや苦痛を紛らわすために、自分で無意識のうちに自身の髪を抜いてしまう脱毛癖の悪化(自己脱毛症)が原因の場合もあります。
ホルモンバランスの変化
妊娠中などは、毛髪の成長を促す女性ホルモンの分泌量が増えて抜け毛が減ります。しかし、出産後にはホルモンのバランスが元に戻るため、毛髪が一気に抜けることがあります。また、性別に関わらず、男性ホルモンが過剰に分泌されると毛乳頭がうまく機能しなくなり、栄養分が運べなくなることで抜け毛が増えることがあります。これは男性型脱毛症(AGA)の原因と考えられています。
頭皮の老化
加齢にともなって頭皮も老化し、硬くなっていきます。頭皮が硬くなると血行が悪化し、毛髪の育成を促す毛母細胞に栄養分を運ぶ機能が弱くなり、抜け毛を引き起こします。
抜け毛・脱毛の原因となる主な疾患
抜け毛の原因となる疾患には、ホルモンの過剰分泌が原因で起こる男性型脱毛症(AGA)や、女性ホルモンの影響で抜け毛が増えるびまん性脱毛症などがあります。また、円形脱毛症や白癬菌が頭部に感染して起こる白癬症では、毛髪の一部が抜け落ちる症状を引き起こします。その他、甲状腺機能低下症や膠原病、リウマチ様関節炎など全身的な疾患でも抜け毛が起こることがあります。