眠くなる方法ってあるの?眠れない夜に試したい対処法や眠れない原因を解説

眠くなる方法ってあるの?眠れない夜に試したい対処法や眠れない原因を解説

眠れない夜が続くと、心身の健康に悪影響を及ぼします。この記事では、眠くなるために必要なことや眠くなるメカニズム、眠れない夜に試したい、眠くなるための方法をご紹介します。眠れない夜に効果的な対策やリラックス法を知って、快適な睡眠を取り戻すためのヒントを見つけましょう。
友野 なお 先生

監修

友野 なお 先生 (睡眠コンサルタント、株式会社SEA Trinity 代表取締役)

眠くなるために必要なこと

ヒトが眠くなる(眠気を感じる)のは、活動による疲労と体内時計の影響だといわれています。体内時計とは、生物の細胞に存在する時計遺伝子によってつくられるリズムのことです。概日リズム、またはサーカディアンリズムとも呼ばれます。体内時計をつかさどる時計遺伝子は、地球の自転と体のリズムを同期させ、私たちが朝になると目覚め、夜になると眠くなるよう調整しています。まずは体内時計が外界のリズムと同調できていることが、夜に正しく眠気がくるために必要なことといえます。

しかし実際のところ、ヒトの体内時計は、地球の自転周期である24時間よりもやや長くなっていて、何もしなければ自転と体のリズムがどんどんずれて、時差ぼけのような状態を引き起こしてしまいます。それが睡眠の妨げになることも少なくありません。そこで、時計遺伝子によって体内時計を調整し、24時間周期に同期させる機能が重要になるわけです。

体内時計の調整において特に大事なのが朝。毎日一定の時間に強い光を浴びることで体内時計が整い、夜のスムーズな眠りにつながります。

その他、以下のようなことも睡眠の誘発につながるといわれています。

  • 日中、積極的に体を動かす
  • ストレスと距離を取る
  • カフェイン・飲酒・喫煙を控える
  • 夜間のテレビの視聴、パソコン・ゲーム・スマートフォンの使用は避ける
  • 就寝間際の食事を控える
  • ストレスを寝床に持ち込まず、リラックスする
  • 寝室をなるべく暗くして心地良い温度にする
  • 布団の中の温度を33度前後にする

しかしながら、これらの条件を整えても眠くならないことがあります。

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そもそも眠くならないのはなぜ?

本来眠くなる時間であるにもかかわらず眠くならない―その場合、以下のような原因があるかもしれません。

日中の睡眠

一日に眠ることのできる時間には限りがあります。日中に長く寝ていると、本来、夜に取るはずだった分の睡眠時間が先に消費されていることになります。すると寝つくまでに時間がかかり、「眠くならない」と感じることがあるでしょう。

季節

睡眠時間は、季節によっても変動します。日照時間などの影響により、夏よりも冬のほうが1040分程度、睡眠時間が長くなることがわかっています。そのため、冬~春、春~夏などの季節の変わり目には寝つくまでに時間がかかり、普段よりも「眠くならない」と感じることがあるでしょう。
特に夏場は高温・多湿になりやすいため、寝室の環境も寝つきに影響を与えている可能性が高いです。

加齢

「歳を取ると長い時間寝ていられなくなる」と冗談交じりに話すことがありますが、それは実際に研究結果によっても証明されています。脳波を用いて、夜間の睡眠時間を調査した結果、ヒトの睡眠時間は15歳前後では約8時間、25歳で約7時間、45歳では約6.5時間、65歳では約6時間…というように、20年ごとに30分程度の割合で夜間の睡眠時間が減少していることが判明しました。
一方で、横になっている時間は年齢が進むごとに増える傾向があります。実際に眠ることのできる時間以上に横になっているので、「眠くならない」という感覚を覚えることがあるかもしれません。

寝室の明るさ

強い光は、ずれていた体内時計を調整する他、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑える働きも持っています。
メラトニンの分泌は、就寝の約2時間前から始まるといわれています。それ以降に強い光を浴びると、催眠効果のあるメラトニンの分泌が抑制されて睡眠・覚醒リズムが遅れ、入眠が妨げられることが報告されています。つまり、寝ようとして寝室に行っても照明が明るいと、せっかくの眠気が覚めてしまう可能性が高まります。

デジタル機器の使用

スマートフォン(以下:スマホ)やタブレット端末などのデジタル機器も睡眠に影響を与えます。デジタル機器から発せられる光には、ブルーライトと呼ばれる、目で見える光の中で紫外線に最も近く強いエネルギーを発する光が含まれているからです。
寝室にスマホやタブレット端末を持ち込み、寝る直前まで見ていると体内時計が徐々にずれて、本来ならば眠くなる時間帯なのに眠気が起きないこともあるでしょう。

心配事やストレス

ストレスは自律神経のバランスを乱し、体にさまざまな影響を与えます。自律神経のバランスが乱れると、活動時に優位になる交感神経とリラックス時に優位になる副交感神経の切り替えがうまくいかなくなり、本来は眠る時間なのに脳が興奮状態のままで眠くならないことが考えられます。
また、眠くなるときには深部体温という体の内部の温度が下がるのですが、自律神経が乱れると深部体温が低下しにくくなり、入眠の妨げになることも考えられます。

◇ストレスチェック

知らず知らずにストレスを抱えていないかチェックしてみましょう。当てはまる項目が多いほど、かくれストレスも多いといえます。

□横になってから寝つくまでに30分以上かかっている
□翌日のことを考えると心配になったり憂うつな気持ちになったりする
□起きようと思っていた時間よりも2時間以上早く目覚めてしまい、一度目覚めたら眠れない
□寝る前に一日を振り返っても「良かった」と思えることが一つも思い出せない
□悪夢を見てしまう
□寝る前に飲酒をするのが習慣化している

眠くなるために試したい!ベッドの上で今すぐにできる方法

深呼吸をする

深呼吸をすると、呼吸が自然と腹式呼吸に切り替わります。腹式呼吸をするとストレスが軽減したり、自律神経のうちリラックスしたときに活発になる副交感神経が優位になったり、リラックス効果が期待できます。下記を参考に深呼吸をしてみてください。

深呼吸の方法

軽く目を閉じてお腹に手を当てましょう。そして、3秒ほどかけてゆっくりと口から息を吐き出します。おなかをへこませる意識で息を吐き出せたら、なお良いです。
次に同じように3秒数えながら、今度は鼻から息を吸い込みます。吸うときにはおなかを膨らませるよう意識しましょう。これを510分繰り返すとリラックスでき、眠気が出てくるかもしれません。

静的ストレッチや筋弛緩法を行う

反動や弾みをつけずに筋肉をゆっくりと伸ばし、伸ばした状態をキープするストレッチのことを「静的ストレッチ」といいます。静的ストレッチをすると副交感神経が活発に働き、リラックス効果があることがわかっています。寝具の上で横になったまま伸びをして、筋肉や関節を伸ばしてみましょう。そのまま横になった状態でさらに腕や肩のストレッチをしても良いですし、一度起き上がってから膝を伸ばして座り、前屈などをするのも良いでしょう。

同じストレッチでも、勢いをつけて行う動的ストレッチは、交感神経を活発にし、覚醒を促してしまいます。あくまで反動をつけずに筋肉をゆっくり伸ばすことを意識しましょう。

静的ストレッチの他に、体にギューッと力を入れた後、一気にゆるめることを繰り返す筋弛緩法もおすすめです。これも横になったまま行うことができます。

ツボを刺激する

ツボ押し(指圧)によってツボを刺激し、それに反応する感覚器官と知覚神経から脊髄や脳を介して、体に起きた異常を取り除くことができます。
以下の、不眠の原因を改善するとされるツボを刺激することで、脳の活動を落ち着かせ眠りにつきやすい状態をつくりましょう。

・百会(ひゃくえ):頭のてっぺんにあるツボ。左右の耳の上の先端と鼻を結んだ線の交点にある。脳の興奮を鎮め、眠りやすくする効果がある

・風池(ふうち):後頭部の髪の生え際、左右の耳たぶの下を結んだ線上で2本の太い筋肉の両外側をわずかに離れたくぼみ。交感神経の緊張をゆるめ、脳血流を改善することによって眠りやすくする
※左右同様

・内関(ないかん):手首にできるシワから、指の幅3本分ほど肘よりで、手首の幅の中央にあたる。心の痛みや気持ちを落ち着かせ、眠りやすくする
※左右同様

5秒かけてゆっくりツボを押し、気持ちがいいと感じる程度の強さで3秒止めてからゆっくり離すという動作を数回繰り返しましょう。

ホワイトノイズを流す

騒音は入眠や睡眠の妨げになることがありますが、適度な音があったほうがリラックス効果をもたらすケースもあります。
テレビ放送の終了後に流れる「砂嵐」のような「サーッ」という音や、換気扇の「ゴーッ」という音のようなホワイトノイズと呼ばれる音を流すとリラックスにつながり、入眠効果が期待できます。

毎晩眠くなるためには日頃の生活習慣が重要

規則正しい起床時刻を心がける

規則正しい生活を送ると体内時計が整い、睡眠・覚醒リズムにメリハリがつきます。
なかでも最も大切といわれるのが、起きる時間を一定にすることです。就寝時間にかかわらずできるだけ毎日同じ時刻に起床することで体内時計が整い、入眠も促されやすくなります。
夜ふかしをした翌日も、できれば頑張っていつもと同じ時間に起きましょう。睡眠不足で眠い分、夜は早く寝て、また翌日同じ時間に起きると体内時計が大きくずれないので、睡眠のリズムも乱れることがなく、夜には自然と眠気が訪れるはずです。

起きたら太陽の光を浴びる

体内時計を整えるには、規則正しい起床時間を維持するのと一緒に、太陽の光を浴びることも重要です。
朝に強い光を浴びると体内時計のずれが調整されます。一説によると、メラトニンの分泌が抑えられることで朝に太陽の光を浴びてから約1416時間後に眠気が起こり、夜に自然な眠りへと導くともいわれています。
朝起きたらカーテンを開けるなどして室内になるべく光を取り込みましょう。

朝食を取る

朝の日光浴だけでなく、朝食も体内時計の調整のために必要です。朝食を欠食することによって体内時計が遅れ、睡眠不足が起こりやすくなります。
もちろん、ただ朝食を取れば良いのではなく、栄養バランスを考えることも重要。最近では、「新型栄養失調」といわれる、エネルギーは足りているけど、タンパク質やビタミン、ミネラルなどが足りていない栄養失調になる人も増えてきています。まずは食事から、バランス良く栄養素を摂取できるように心がけ、状況に応じて栄養ドリンクなども活用してみてください。

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日中しっかり活動する

睡眠は、学業や仕事、家事などの日中の活動で消耗した体力を回復する役割も担っています。日中に体をしっかり動かし、適切に疲労をためることで眠気がもたらされやすくなります。
いつも通りに活動するだけでは眠気が起こりづらいと感じる場合は、一日のどこかのタイミングで軽い有酸素運動を追加してみましょう。ウォーキングやジョギングのような有酸素運動は、寝つきを良くするうえ、深い睡眠や睡眠時間も増加させて、「体が休まった」という感覚(睡眠休養感)も高めるといわれています。
強度の高すぎる運動は、逆に睡眠を妨げる可能性があります。年齢や体調に応じた、無理のない程度の軽い運動から始めると良いでしょう。

ぬるま湯につかるなど、入眠しやすい環境を整える

眠りにつきやすい環境を整えることも大切です。睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が始まる就寝の2時間前くらいから、部屋の明かりを暗くしたり間接照明に変えたりする、室温を快適と感じる温度に整える、なるべく騒音の少ない静かな状態にするなど、眠気が起こりやすい環境をつくりましょう。
入浴をして体温を一時的に上げることも、寝つきを良くするのに有効といわれています。就寝の12時間前に入浴した場合は、しなかった場合に比べて、眠りにつきやすいという報告1があります。ぬるめのお湯や、半身浴でも寝つきが良くなる効果は認められています。
できる範囲で眠りやすい環境づくりを心がけましょう。

<熟睡するための就寝環境はこちらの記事をチェック>
熟睡できないのはなぜ?原因や質の良い睡眠をもたらす"熟睡"習慣を紹介

1)Yoshiaki Tai, Kenji Obayashi, Yuki Yamagami et al. Hot-water bathing before bedtime and shorter sleep onset latency are accompanied by a higher distal-proximal skin temperature gradient in older adults. J Clin Sleep Med. 2021 Jun 1;17(6):1257-1266.

カフェイン、お酒、たばこを控える

カフェイン、お酒(アルコール)、たばこ(ニコチン)などの嗜好(しこう)品は、心身をリラックスさせるのに有効なことがあります。心身のリラックスは良い睡眠を得るために重要な要素ですが、嗜好品の使用量やタイミングなどによっては睡眠に悪影響をもたらす場合があります。

カフェイン

カフェインには覚醒作用があり、寝つきの悪化や眠りの質の低下などを招く可能性があります。
眠りにつきやすくするためにも、夕方以降はコーヒーや緑茶、紅茶、エナジードリンクなどのカフェインを含む飲料や食品の摂取を控えたほうが良いでしょう。代わりに、茶葉を使用していない麦茶、そば茶、黒豆茶、とうもろこし茶、その他カフェインを含まないハーブティーなどに置き換えるのもおすすめです。それとともに、一日に摂取するカフェインの総量を減らすことも意識しましょう。

<カフェイン含有量や摂取の目安はこちらの記事をチェック>
カフェインの効果を解説!効力時間やデメリットについても紹介

お酒(アルコール)

アルコールには一時的に寝つきを良くし、最初のうちは深い睡眠を増やす効果があります。しかし、閉塞性睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害を悪化させたり、アルコールが分解されてできたアセトアルデヒドが交感神経を刺激して眠りを妨げたりするため、最初の深い睡眠の後は、睡眠の質が著しく悪化します。
良い睡眠のためには、いわゆる「寝酒」も含めた毎日のアルコール摂取はおすすめできません。寝酒を飲まなければ眠れないような不眠の症状がある場合は、医師に相談しましょう。

たばこ(ニコチン)

たばこに含まれるニコチンにも覚醒作用があり、寝る前の喫煙は、寝つきの悪化、中途覚醒の増加など、睡眠へのさまざまな悪影響をもたらす可能性があります。
しかし一方で、喫煙の習慣のある人がたばこを控えると、離脱症状による不安、イライラ、抑うつ、不眠などが起こることもあります。
つまり、喫煙の習慣があると、「たばこを吸っていても、吸っていなくても睡眠が悪化する」という状態に陥る可能性があるというわけです。禁煙は今からでも遅くありません。喫煙習慣を控え、禁煙を達成することによって質の良い睡眠を取れるようにしましょう。

寝る前に液晶画面を見ない

スマホやタブレットなどの液晶画面からはブルーライトを含む強い光が発せられています。強い光には覚醒作用があるため、布団の中でそうしたデジタル機器の液晶画面を見ていると、眠気が覚めてしまう可能性があります。
目覚ましをスマホでかけるために、寝室に端末を持ち込むことはあっても、寝る前に布団の中で使うのは避ける、もしくはブルーライトカットの設定をしてみましょう。

スリープセレモニー(入眠儀式)を決める

眠りにつきやすくするために、入眠を促す儀式(スリープセレモニー)を決めておくのも良いでしょう。

スリープセレモニーとは、例えば「パジャマに着替える」「リラックスできるアロマを炊く」など、寝る前に行うことをルーティン化し、儀式(セレモニー)のようにすること。儀式化することで。旅先などで環境が変わった場合でもいつもと同じ入眠の感覚を得やすくなります。
スリープセレモニーに組み込むのは、習慣化しやすく単調な動きのものがおすすめです。ここまで紹介してきた「深呼吸をする」「静的ストレッチをする」「照明を暗くする」といった生活習慣もスリープセレモニーに組み込み、ルーティン化しやすいものといえます。

他にも意外なおすすめのスリープセレモニーがあります。それは、「ぬりえ」です。
ぬりえには、入眠を促す効果が期待できるといわれています。色鉛筆やペンを持つので、眠りの妨げになるスマホと距離を置くきっかけにもなりますね。
リラックス効果のあるアロマを炊いたり、ホワイトノイズをかけたりしながらぬりえをするのもおすすめですよ。
いろいろと試して、ぜひあなただけのスリープセレモニーを見つけてください。

【プチメモ】「ぬりえ」が眠くなるために良い?

ぬりえがもたらす入眠効果について、もう少し詳しく説明しましょう。
寝る前にぬりえをすることが眠気をいざなうといわれるのにはいくつかの理由があります。まずは「ストレスの軽減」。ぬりえに集中することで、つかの間ですがストレスを忘れることができます。
もう一つは「手の動き」。絵に色を塗るときの単調な手の動きが、眠気を引き起こすきっかけになるといわれています。
さらに、ぬりえをしている間はスマホから離れられる他、完成したぬりえを目にすると満たされた気持ちになり、心穏やかにもなれるでしょう。
このように、おやすみ前にぬりえをすることには、日頃のストレスを忘れ、ゆったりとした気持ちで眠りに向き合えるという効果が期待できます。

それでも眠れないときは?

ご紹介したような工夫や生活習慣の改善をしても入眠しづらい場合は、睡眠系の疾患の疑いがあるかもしれません。
寝つきが悪い、眠りが浅い、何度も目が覚めてしまうといった症状が慢性化し、眠りたいという意思があるにもかかわらず、睡眠時間が短く、眠りが浅くなり身体や精神に不調を来すようになると「不眠症」という病気と診断される可能性が高まります。不眠症は神経症で、睡眠障害の一つです。
心療内科や精神科、または睡眠外来などの医療機関を受診し、医師や専門家と一緒に改善を目指してみてはいかがでしょう。

体内時計や睡眠環境を整えて、穏やかな眠りを

眠りたいのに眠気が来ない、寝つきが悪いという場合、体内時計や生活環境の乱れが原因であることが少なくありません。
就寝時間に眠くなるためには、規則正しい起床時刻を心がけ、起きたら光を浴びて体内時計を整えることが大切です。
ここまでご紹介したように日中はしっかり活動し、眠気を促すための環境を整える、寝る2時間ほど前からは徐々に部屋の照明を落とす、寝る直前までスマホやタブレットなどのデジタル機器を使わないことなどを心がけましょう。
また、寝る前のぬりえなど、集中できてストレスの軽減にもなることをするのも有効です。
さまざまな方法の中から、ご自身に合った効果的な対策やリラックス法を知って、快適な睡眠を目指してください。
それでも眠くならない場合は、不眠症などの睡眠障害の疑いがあるかもしれません。無理をせず、専門家を頼りましょう。

【プチメモ】あなたの睡眠は何点?睡眠効率を計算してみよう

なかなか眠れない…そんなときには、眠りの点数を計算してみるのはいかがでしょうか。数字にして、目にすると意外と安心できるようになるかもしれません。
「実際に眠っていた時間」を「寝具の中にいた時間」で割り、100をかけて睡眠効率を算出してみましょう。

〈睡眠効率=実際に眠っていた時間÷寝具の中にいた時間×100

例えば、午前0時に布団に潜り込んだのに、実際に眠りについたのは午前2時頃で、朝7時に起きた場合の睡眠効率は、
実際に眠っていた時間:725
寝具の中にいた時間:707
で、5÷7×100≒71点となります。

睡眠効率が85点を超えれば合格といえます。毎日5分ずつでも、実際の睡眠時間と寝具の中にいた時間の差を減らし、睡眠効率を高めていけると良いですね。

参考文献

  • 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
  • 友野なお/監修「ぐっすり眠れる不思議なぬり絵」西東社