虫歯は、主に歯垢の中にいる細菌が、口の中に残った食べかすを栄養にして増殖し、その際つくりだした酸が歯を溶かしてしまうことで起こります。まず、歯の変色がみられ、次いで冷たいものや熱いものを口にするとしみるような痛みを感じます。やがて、イオウのような特殊な臭いを発し、強い痛みを感じるようになり、歯が崩壊してしまいます。
歯周病
歯垢が原因となって、歯を支えている歯肉や歯を支える周辺組織が慢性的に炎症を起こす疾患で、以前は歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれていました。歯を磨いたり歯肉を押したときに出る白く臭い膿や出血、腫れ、さらに歯が浮いたり、ぐらぐら動く感じがして、起床時に口の中がネバつくなどの症状がみられます。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 歯周病(歯周炎・歯肉炎)
口腔乾燥症(ドライマウス)
加齢による体の機能の低下や薬の副作用による口の渇き、飲酒、緊張やストレスなどが原因で唾液の分泌量が減少すると、口の中が乾き、殺菌力が低下して口の中の雑菌が増えてしまいます。口臭を発する他、口の中に炎症ができたり、食事がうまくできない、入れ歯の噛み合わせが悪くなるなどの症状が出ることもあります。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 ドライマウス
鼻やのどの疾患
鼻や鼻の周囲の副鼻腔と呼ばれる空洞に慢性的な炎症を起こす疾患や、のどにある扁桃腺の炎症などでも口臭が起こります。これは、炎症を起こしている部分がただれたり、化膿したりして菌が増殖し、肉の腐ったような独特のニオイを放つようになり、それが吐く息とともに出てくるためです。また、鼻づまりを起こす蓄膿症やアレルギー性鼻炎などで、鼻腔内の粘液や膿汁(のうじゅう)が溜まって分解することでも口が臭くなります。
胃腸の疾患
急性胃炎の初期にもよくげっぷが出ますが、悪臭を帯びたげっぷが出るときは注意が必要です。胃腸の内容物が腐敗や異常発酵を起こしている証拠で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなどのときに、この症状がみられることがあります。