不眠症の要因には、①不安・ストレスや過覚醒、②体内時計(睡眠覚醒リズム)の乱れ、③間違った睡眠習慣(寝酒、休日の寝だめ、長時間の昼寝など)がありますが、これらのいずれかが引き金となって不眠症が発症し、慢性化に伴い複合的に絡み合っていると考えられています。
24時間社会といわれる近年の生活環境下では、昼夜のメリハリのない不規則な生活や夜型生活を送る人が多く、「体内時計の乱れ」が引き金となって不眠症を発症する人が増えていると考えられます。この「体内時計の乱れ」を放っておくと、不眠に対する「不安やストレス」の増加、過覚醒、「間違った睡眠習慣」で眠ろうとするなどして、不眠が悪化し、日中の活動性が低下するといった悪循環に陥ります。
こういった背景から、最近の不眠症の要因は、「体内時計の乱れ」を主因として、「不安・ストレスや過覚醒」、「間違った睡眠習慣」が覆っているイメージととらえることができます。
不眠はこじれる前に治療を始めることが大切です。「眠れない」と気になったら、早めに医師に相談することをお勧めします。放っておくと、「今夜も眠れないかも」とか、「眠らなければ」という、眠ることに対する不安やこだわりが強くなり過覚醒を生じ、ますます眠れなくなるという悪循環に陥り、かえって不眠を悪化させる(不眠がこじれる)ことがあるからです。
あなたの生活パターンなどを医師と相談し、ベストな治療法を見つけましょう。