腕の内側や膝の後ろなどに強いかゆみをともなう湿疹があらわれ、放っておくと全身に広がる皮膚疾患です。少し良くなったと思ったら、また悪くなったりを繰り返す傾向にあります。アレルギー疾患で、2歳までは食物アレルギーの影響が大きいとされています。乳幼児期では顔や頭、耳などの皮膚がジクジクして赤く腫れ、小児期以降では皮膚がカサカサに乾いて硬くなります。思春期になると治まる場合が多いのですが、成人以降も続くと慢性化することがあります。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 アトピー性皮膚炎(全身)
アレルギー性結膜炎
アレルギーの原因となる異物が結膜に入ることで、目に充血や強いかゆみが起きる疾患です。結膜がむくんで白目の部分がブヨブヨと柔らかくなることもあります。花粉をはじめ、ほこりやダニ、ペットの毛などのハウスダストがアレルギーの原因物質となる他、食物アレルギーで起こることもあります。また、最近ではコンタクトレンズの材質や汚れがアレルギーの原因になることもわかってきました。
アレルギー性鼻炎
アレルギーの原因物質が体内に侵入して、アレルギー反応を引き起こし、鼻の粘膜に炎症を起こす疾患です。突然、発作のようなくしゃみが続いたり、水のような鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こします。アレルギー性鼻炎にはハウスダストが原因の通年性と花粉が原因の季節性がありますが、子どもの場合は食物アレルギーによって起こることもあります。
気管支喘息
アレルギーによる気管支の炎症や、アレルギーによって気道が過敏になって気道が狭くなり、息が苦しくなる発作を繰り返す疾患です。発作時には、せき、たん、ゼイゼイ、ヒューヒューという呼吸音(喘鳴・ぜんめい)、呼吸困難があり、息を吸うときより吐き出すときの方が苦しくなるのが特徴です。最も多い原因物質はダニのふんなどのハウスダストですが、そばや卵などの食物アレルギーによって起こる場合もあります。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 喘息
じんましん
食べ物をはじめ、薬や植物などが原因として挙げられています。その食物を食べたり、植物に触れたりすることで皮膚が反応して赤く盛り上がり、強いかゆみをともなう皮膚アレルギー疾患です。皮膚の赤い盛り上がりは直径数ミリのものから、広範囲の地図状に広がるものまであり、ほとんどの場合数分から数時間で消え、しばらく時間をおいてからまたあらわれることがあります。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 じんましん(全身皮膚)
アレルギー性胃腸炎
アレルギーの原因となる特定の食品を食べると、胃腸などの消化器に炎症が起こる疾患です。食物をとってから30分ほどで激しい腹痛や嘔吐、血便の混じった下痢などの強いアレルギー症状が出ることがあります。とくに2歳までの乳幼児に食物アレルギーとして発症することが多く、母乳から人工ミルクに変えた時期や離乳食で卵を使用したときに起こりやすくなります。
アナフィラキシーショック
アレルギーの原因となる食品を食べた後に、全身にわたってアレルギー反応が起こり、ショック状態に陥るのがアナフィラキシーショックです。軽い場合には、全身のじんましんや発熱などが起こります。重度の場合には、呼吸困難や血圧の急激な低下、けいれんなどの症状を起こし、意識を失い、死に至ることもあります。一刻も早く救急車で病院に搬送する必要があります。