頭ジラミ症
頭ジラミは頭皮に寄生する吸血性の昆虫です。さされるとしばらくして激しいかゆみが起こります。このときに鏡を見ながら頭を調べてみると、頭ジラミの卵がある場合が多くあります。プール、サウナ、温泉での感染の他、頭ジラミに感染している人と共有した帽子やタオル、枕などから感染します。
接触性皮膚炎(かぶれ)
特定の物質に触れると皮膚が赤くなり、かゆくなります。一般的には体の皮膚に起こりますが、頭皮でも合わないシャンプーや整髪料、またはそれらをきちんと洗い流さなかったことが原因で起こります。シャンプーによるかぶれの場合、頭皮以外にも顔や肩、首、耳にもシャンプーが付着してかゆくなることがあります。
アトピー性皮膚炎
ハウスダストや食べ物などの原因物質によって引き起こされるアレルギー疾患です。乳幼児期では、顔や頭皮、耳などの皮膚がジクジクして赤く腫れ、小児期以降では皮膚がカサカサに乾き、硬くなります。強いかゆみをともなうため、かくことで細菌に感染して悪化することがあります。思春期ごろに治まる人が多いのですが、成人以降も続くと慢性化することがあります。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 アトピー性皮膚炎
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
皮脂の分泌異常や細菌感染などが原因で起こります。主に皮脂の分泌が盛んな頭や顔、胸、脇の下が赤くなり、粉が吹いたような状態になりますが、かゆみはそれほど強くありません。頭の場合にはカサカサになった大きなフケが頭皮に大量に発生し、頭の臭いが強くなることもあるので、洗髪不足と誤解してしまうことも少なくありません。顔の場合には、脂ぎった顔かあるいは粉を吹いたようなバサバサの赤ら顔になります。
あせも
汗腺の出口が詰まり、汗腺の出口とその周辺に汗が溜まって起きる炎症です。多くは赤みを帯びた小さな発疹ができます。汗をかきやすい額や頭、わきの下、ひじや膝の裏側に多くみられます。頭皮のあせもは、帽子をかぶることで頭が蒸れる赤ちゃんによくみられます。汗をかきやすい夏はもちろん、熱すぎる暖房や厚着などによって、冬にもみられます。乳幼児に多い疾患ですが、大人にもできることがあります。
乾癬
皮膚の表面の角質層に炎症を起こし、境界がはっきりした赤い発疹と、発疹の表面にフケやかさぶたに似た塊が生じる疾患です。強いかゆみと、再発を繰り返すのが特徴です。発疹は頭部からでき始めることが多く、徐々にひじ、膝、腰など皮膚がこすれやすい部分に広がります。かきこわして細菌やウイルスに感染すると、膿をもったり、関節が腫れて痛んだりします。