ハウスダストや食べ物などの原因物質によって引き起こされるアレルギー疾患です。乳幼児期では、顔や頭、耳などの皮膚がジクジクして赤く腫れ、小児期以降では皮膚がカサカサに乾き、硬くなります。強いかゆみをともなうため、かくことで細菌に感染して悪化することがあります。思春期ごろに治まる人が多いのですが、成人以降も続くと慢性化することがあります。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 アトピー性皮膚炎
接触性皮膚炎(かぶれ)
特定の物質に触れたことで起こる皮膚炎のことです。赤ちゃんのいる家庭では一番身近なのが、オムツかぶれです。これは尿や便のアンモニアが原因となる刺激性接触性皮膚炎で、触れてから数時間後に炎症を起こします。その他、油や洗剤、石鹸などでも起こる場合があります。これとは別に、アレルギー物質に触れることで炎症を起こすアレルギー性皮膚炎があります。貴金属や化粧品、うるしやぎんなんなどに触れることで、接触しなかった部位も含めて皮膚が赤くなり、ブツブツや水疱ができたりするもので、かゆみの強いものと、ないものがあります。
じんましん
食べ物をはじめ、薬や植物などが原因として挙げられています。その食物を食べたり、植物に触れたりすることで皮膚が反応して赤く盛り上がり、強いかゆみをともないます。皮膚の赤い盛り上がりは直径数ミリのものから、広範囲の地図状に広がるものまであり、ほとんどの場合数分から数時間で消え、しばらく時間をおいてからまたあらわれることがあります。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 じんましん
水虫・白癬症
カビの一種である白癬菌が足の裏や手について感染すると水虫、体の表面や頭皮などに入りこみ感染すると白癬症と呼ばれます。とくにかゆみが強いのは、足の裏と体の感染です。足の裏では小さな水泡ができたり、指と指の間が赤くなり、皮がむけ白くふやけます。体では赤いブツブツや赤い輪があらわれることが多く、いずれも激しいかゆみをともないます。
あせも
汗腺の出口が詰まり、汗腺の出口とその周辺に汗が溜まって起きる炎症です。多くは赤みを帯びた小さな発疹ができます。汗をかきやすい額やわきの下、ひじや膝の裏側に多くみられます。汗をかきやすい夏はもちろん、熱すぎる暖房や厚着などによって、冬にもみられます。乳幼児に多い疾患ですが、大人にもできることがあります。
乾癬
境界がはっきりした赤い発疹と、発疹の表面にフケのようなかさぶたがつき、かゆいのが特徴です。発疹は頭部からでき始めることが多く、徐々にひじ、膝、腰など皮膚がこすれやすい部分に広がり、膿みを持ったり関節痛などの症状が出ることもあります。遺伝や免疫機能の低下などが関係し、ストレスや内臓の障害などが引き金となって発症するのではないかと考えられています。
皮膚そう痒症(ひふそうようしょう)
皮膚病や肌の乾燥がないにも関わらず、皮膚がかゆくなる疾患です。肌の一部がかゆくなる限局性と、全身がかゆくなる全身性の2つに分けられます。限局性皮膚そう痒症は、前立腺肥大や毛じらみ症、カンジダ膣炎、ギョウ虫症などが原因になります。全身性皮膚そう痒症は、糖尿病や慢性腎不全、甲状腺機能亢進症や低下症、更年期障害などが原因として挙げられる他、精神的なストレスが原因になっている場合もあります。