元気になる方法とは?元気が出ない、疲れが取れない原因と対処法を紹介

元気になる方法とは?元気が出ない、疲れが取れない原因と対処法を紹介

「しっかり休んだはずなのに疲れが取れない」「毎日を元気に過ごす方法を知りたい」と悩む方は少なくありません。活力を取り戻し、健やかな毎日を送るためには、身体的な疲労だけでなく、精神的なストレスなどの心の疲れも含めた疲れの原因を理解した上で、適切なアプローチをとることが重要です。
本記事では、今日から実践できる元気になる方法を、食事、睡眠、運動などの観点から詳しく解説します。
この記事を監修いただいた福渡 努 先生(滋賀県立大学 人間文化学研究院 教授/日本ビタミン学会 理事/ビタミンB研究委員会 副委員長)のプロフィール画像

監修

福渡 努 先生 (滋賀県立大学 人間文化学研究院 教授/日本ビタミン学会 理事/ビタミンB研究委員会 副委員長)

この記事からわかること

  • 疲れが取れず、元気がなくなる主な原因は、栄養バランスの乱れや睡眠の質・量の不足、ストレスや環境変化による自律神経の乱れなどが考えられる
  • 元気になる方法として、栄養・睡眠・運動・リフレッシュ・生活リズムの5つのセルフケアが有効と考えられる
  • 暴飲暴食や不規則な生活、一度にすべてを改善しようと焦ることは、元気がないときに避けるべきNG行動である
  • 疲労を回復して元気を生み出すためにはエネルギーが必要であり、エネルギー源となる炭水化物とエネルギー産生に必要なビタミンB₁の摂取が大切である
  • 日本型の食事ではビタミンB₁の摂取量は少なくなりやすいため、吸収性を高めたビタミンB₁誘導体「フルスルチアミン」などを配合したビタミン剤や、生薬を配合し「滋養強壮」の効能を持つビタミン含有保健剤などを活用することも一つの手である

元気が出ない、疲れが取れないと感じる原因

「もっと元気に毎日を過ごしたいのに」「以前のように活力が湧かない」と感じるときや、なかなか疲れが抜けないときは、まずなぜ疲れが溜まっているのかという、疲れの原因を特定することが大切です。

栄養不足と栄養バランスの乱れ

人の体は約37兆個もの細胞で構成されていると言われています。そして、その細胞1つ1つが、栄養素を必要としています。食べる量が少なかったり偏っていたりすると、必要な栄養素が不足してしまい、1つ1つの細胞やその集まりである臓器・器官が、十分に役割を果たすことができなくなります。その結果として、体全体のパワーが低下して元気がなくなってしまいます。

運動の不足

普段あまり運動していない人が急に体を動かすと疲労の原因となります。その一方で、適度な運動を習慣的に続けた場合、心肺機能や筋力が向上して、多少の運動では疲れを感じなくなります。常に元気で疲れにくい体を手に入れるためには、少し疲れを感じるくらいの運動を毎日行い、その疲れを翌日に持ち越さずにしっかり回復するというサイクルを繰り返すことが必要です。

睡眠の質と量の不足

心身の疲労回復において、睡眠はとても重要な要素です。単に睡眠時間が長ければ良いというわけではなく、途中で目覚めることなく、深く眠れるという「睡眠の質の高さ」をともなっていることが大切です。睡眠時間の不足と質の悪さは、前日の疲れを翌日に持ち越してしまうことになる主要な原因となります。

自律神経の乱れ

ストレスや生活習慣の乱れによって自律神経が乱れ、元気が出ない状態を表した女性イラスト

自律神経とは、自分の意思とは無関係に、消化・吸収や心拍数・血圧・血糖値の調整、発汗など、生命活動に欠かせない機能を調整している神経です。体を活発にするように働く交感神経と、体を落ち着かせるように働く副交感神経の二つで成り立っています。

交感神経と副交感神経のバランスが乱れると、消化吸収機能が低下したり血流が滞りがちになったりして、心身に不調が現れやすく、からだのだるさや倦怠感につながります。自律神経のバランスが乱れる原因はさまざまですが、仕事や人間関係などの悩みからくる精神的なストレスをはじめ、不規則な生活や激しい寒暖差、更年期などの要素が大きく関係していると考えられています。

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元気になるために取り入れたい5つのセルフケア

ここまでは、「元気が出ない」という状態の主な原因を挙げてきました。ここからは、日々の生活で取り入れやすい、元気を出すために大切なポイントを5つ紹介します。

栄養バランスの見直し

元気になる方法として栄養バランスの良い食事を取る女性のイラスト

元気を出すためには、必要な栄養素をしっかり摂ることが欠かせません。まず、エネルギー源になる炭水化物、たんぱく質、脂質という三大栄養素(エネルギー産生栄養素、または主要栄養素)をバランスよく摂ること。そして、エネルギーを作り出すときに必要とされ、体調を維持するためにも必要とされる、微量栄養素が不足しないようにすることが大切です。

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◆代謝を助けるビタミンB群

エネルギー源である、炭水化物、たんぱく質、脂質を摂取したからといって、それらからすぐにエネルギーになるわけではありません。体内で複雑な代謝のための化学反応の過程を経て、エネルギーが作り出されています。その過程では、ビタミンなどの微量栄養素が必要です。ビタミンの他にも、ミネラルも体調の維持に欠かせません。

エネルギーの産生という点では、特にビタミンB群が不可欠です。ビタミンB群が不足しているために、「食べているのに元気が出ない」といったことが起こることも考えられます。もともと少食な人やダイエットをしている人、偏食の傾向がある人は、これらの微量栄養素の不足に気をつけてください。なお、ビタミンやミネラルは、種類によって豊富に含まれる食品が異なります。

ビタミン、ミネラルの詳細はこちら

ビタミン・ミネラル事典

◆元気につながる「フルスルチアミン」

エネルギー源として最も多く使われる栄養素は糖質(食物繊維以外の炭水化物)です。その糖質からエネルギーを作り出すときに欠かせない微量栄養素が、ビタミンB₁です。ビタミンB₁が不足していると、糖質を摂っても元気が出ないということも起こると考えられます。

ビタミンB₁は肉類や豆類などさまざまな食品に含まれています。しかし、ビタミンB₁は食品から摂取しても体内に吸収されにくいという性質があります。この課題に対して、吸収性を高めたビタミンB₁誘導体である「フルスルチアミン」を活用する方法があります。

少食の人や偏食をしている人で「元気が出ない」というとき、食生活の改善が第一ではあるものの、次の一手として、フルスルチアミン配合のビタミン剤などを活用することも、元気になる方法の一つです。

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◆滋養強壮に役立つ生薬や漢方薬の活用

元気になる方法として、古くから親しまれてきた「滋養強壮」の考え方を取り入れることも役立ちます。滋養強壮とは、単に不足した栄養素を補うだけでなく、体が本来持っている基本的な機能を整えることで体力を養い、健康な状態へと導くことを指します。

「食事には気をつけているが疲れが抜けない」「気力が湧かない」といったときには、エネルギー代謝を促すビタミン群に加え、古来よりスタミナ維持に用いられてきた生薬を配合した「ビタミン含有保健薬」などを活用するのも一つの方法です。店頭で自分の体調に合った製品を選ぶ際は、薬剤師や登録販売者に相談するなど、最適なサポートを活用しましょう。

ここでは、滋養強壮や疲労回復に古来より用いられてきた代表的な生薬を中心に、主な特徴や働きをまとめました。

生薬名 特徴 働き
杜仲
(トチュウ)
落葉高木である「杜仲(トチュウ)」の樹皮を採取し、乾燥させたもので、樹皮を折ると白いゴム状の糸を引きます。葉を使用した杜仲茶としても知られています。 滋養強壮や疲労回復に用いられ、薬用酒としても使われています。
芍薬
(シャクヤク)
多年草「芍薬(シャクヤク)」の根を天日干ししたもので、ピンク、赤、白のきれいな花が咲くことでも有名。 胃の働きを整え食欲を改善する働きをはじめ、血行促進※や緊張緩和※、鎮痛作用※などもあり、婦人科系の漢方薬にもよく使われています。
エゾウコギ 朝鮮人参などと同じウコギ科の植物で、日本では北海道で自生するため「エゾウコギ」と呼ばれており、生薬では刺五加(シゴカ)と言い、根を使用します。 滋養強壮、食欲増進、抗疲労に使われています。
黄耆
(オウギ)
マメ科の多年草「黄耆(オウギ)」の根を用いた生薬で、他の生薬との組み合わせで補気薬として使用されています。 多くの漢方処方の構成生薬として使われており、滋養強壮、虚弱体質などに使われています。
山薬
(サンヤク)
トロロ汁などでおなじみの「ヤマイモ」「ナガイモ」として知られており、精のつくものとして古くから食べられています。 胃腸機能を高め、滋養強壮、止瀉薬※としても用いられています。
茯苓
(ブクリョウ)
薬膳料理としても知られる、サルノコシカケ科のマツホドの菌核です。松の木の根の地中に寄生する珍しいものです。 胃腸機能を高めて消化を促したり、利尿薬※などに使われています。

※こちらの働きは、「アリナミン生薬プレミアム」効能とは異なります。

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質の良い睡眠をとる

十分な睡眠を取って疲労回復を目指す女性のイラスト

元気を出すポイントの2つ目は睡眠。睡眠の「時間」と睡眠の「質」の2つが大切になります。

◆睡眠の時間を確保する

適切な睡眠の時間については個人差があるため、一律に「●時間」が良いとは言えません。目安となる情報として、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」があり、それには成人の場合「おおよそ6~8時間が適正な睡眠時間と考えられ、1日の睡眠時間が少なくとも6時間以上確保できるように努めることが推奨されている」と書かれています。一方、高齢の方は、布団の上にいる時間が長いことが健康上のリスクとなる可能性もあることから、「8時間以上にならないことを目安に、必要な睡眠時間を確保する」とされています。

◆睡眠の質を高くする

「睡眠時間は足りているはずなのに、疲れが抜けず元気が出ない」という場合、睡眠の質が低下している可能性が考えられます。睡眠の質が低下してしまう大きな要因としては、睡眠環境が整っていない可能性が挙げられます。

睡眠環境とは、例えば寝室の室温や湿度、騒音、照明、または枕や布団などの寝具の硬さなどです。それらの睡眠環境を調整したうえで、よく言われているように、就寝前のスマホ操作を控えることなども、質の良い睡眠にとって大切です。

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機能性表示:本品にはユーグレナグラシリス由来パラミロン(β-1, 3-グルカンとして)を含みます。ユーグレナグラシリス由来パラミロン(β-1, 3-グルカンとして)には、睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)を改善し、起床時の疲労感を軽減する機能、作業時の一時的なストレス(イライラ感、緊張感)を緩和する機能が報告されています。

・本品は、特定保健用食品と異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません。
・本品は、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
・食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。

適度な運動を行う

元気を出すポイントの3つ目は適度な運動。運動は、有酸素運動と筋力トレーニングに大別でき、元気のためにはどちらも大切です。

元気になる方法としてウォーキングで適度な運動を行う女性のイラスト

◆有酸素運動

ウォーキングやジョギング、エアロビクス、サイクリング、水泳などが、有酸素運動に該当します。これらの有酸素運動では体脂肪が分解されてエネルギーとして使われるため、代謝の改善につながります。また、心肺機能の向上や血行改善といった“身体面の元気”を支えるように働く他に、ストレス解消効果も期待でき“心理的な面の元気”もサポートしてくれます。

◆筋力トレーニング

筋力トレーニングによって筋肉量と筋力を高めることで、体を動かす際にかかる負荷に対する余裕が生まれます。その結果、日常の作業を楽にこなすことができるようになり、疲れにくくて元気を失いにくい体が作られます。

また、筋肉は単にパワーの発揮に必要なだけでなく、「マイオカイン」と呼ばれる生理活性物質を分泌するという働きも持っています。マイオカインは代謝を促進したり、炎症を抑制したりするなど、健康の維持増進にかかわることもわかってきています。筋トレで筋肉をつけることは、このような経路でも元気のサポートにつながると考えられます。

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趣味や好きなことでリフレッシュする

元気を出すポイントの4つ目は、ストレス解消です。ストレスが溜まってくると、前述の自律神経のバランスを乱したり、食欲の低下を介して栄養素の不足または栄養バランスの乱れにつながったりしかねません。

没頭できる趣味を持ったり、気ままに好きなことができる時間を意識的に作ったりして、ストレスを解消し自律神経のバランスを整えるようにしましょう。

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生活リズムを整える

元気を保つために必要な最後のポイントは、生活のリズムをあまり乱さないことです。

生活リズムが乱れると、体の諸機能の同調に重要な体内時計も乱れてしまい、それがエネルギー代謝の低下などを招くことがあります。平日はなるべく就寝時刻を一定にして、起床したら朝日を浴びて、食事を取る時間帯も乱れないようにしましょう。また、週末の寝だめを避け、就寝・起床時刻を毎日一定に保つことが、元気の維持に役立つと考えられます。

元気がないときに避けるべきNG行動

元気が出ないときや、ストレスを感じたときにそれを発散しようとしてついやってしまう行動、または早く元気になろうと焦って起こす行動が、実は逆効果になっている場合があります。ここでは、「やらないほうが良い」行動を紹介します。

暴飲暴食

ストレスが溜まったり、むしゃくしゃしたりしていると、ついやってしまいがちな「食べすぎや飲みすぎ」。ごくごくたまになら、直ちに健康上の問題が生じるリスクは低いかもしれません。しかし、たびたび繰り返している場合は栄養バランスの偏りを招いたり、消化不良による体調悪化を招いたりする心配があり、それらの結果として元気を失ってしまうこともあると考えられます。

また、そのような食習慣は、生活習慣病のリスクを高めます。生活習慣病の多くは無症状で進行し、あるとき突然、重大な疾患(例えば心臓発作や脳卒中など)を引き起こします。ただし、そのような事態になる前段階に、元気を妨げる体調不良を来すこともあります。例えば、肥満では睡眠時無呼吸にともなう日中の眠気やけだるさ、高血圧では肩こりやめまい、糖尿病ではのどの渇きや頻尿、倦怠感、体重減少などが起こり得ます。

夜更かしや不規則な生活

「自分の時間を確保したい」「ストレスを発散したい」といった理由から、夜更かしをしてしまうこともあるかもしれません。しかし、そのような不規則な生活パターンによって、体内時計が乱れやすくなってしまいます。

いったん体内時計が乱れてしまうと、体内の諸機能が協調せずに個別なリズムで働くようになります。そのため、例えば自律神経のバランスも乱れてきます。そのような変化によって不快な症状が現れやすくなり、元気が失われてしまいます。

焦って一気に生活を変えようとする

元気が出ない原因が日々の生活習慣にあると気づき、あわてて全てを短期間で改めようとするのも避けるべき行動の一つです。そうではなく、できる範囲の目標を掲げて一つひとつ改善していったほうが、長い目で見れば良い結果につながることが多いようです。

一例を挙げるなら、今まで運動をしていなかったので、「明日から毎日1万歩歩こう」という目標を立てたとしたらどうなるでしょうか。しばらくは続くかもしれません。しかし、しばしばやる気が続かず、元の生活パターンに戻ってしまいがちです。それよりも、「まずは今よりプラス1,000歩」を目標として、それを積み重ねていく方が継続しやすいと考えられます。

元気になる方法に関するよくある質問

元気になるにはどうすれば良い?――ここでは、ありがちな4つの質問にお答えします。

すぐに元気が出る方法はある?

元気が失われているのは、日々の生活習慣からくる心身の負担や不調が積み重なった結果であることが多いため、何かをしてすぐに元気を出すというのは、少し難しいと言えます。毎日の生活習慣の改善を続けていくことによって、元気が少しずつ生まれてくると考えられます。

ただ、エネルギー不足のために一時的に元気がないという場合、摂取後に比較的短時間でエネルギーに変わる「糖質」の摂取が役立つ可能性があります。

甘いものを食べると元気が出るってほんと?

この質問の答えは、一つ前の質問の回答と重なります。甘い食品には通常、糖質が多く含まれているため、短時間でエネルギーを得られることから、元気が出たと感じることがあります。また、摂取した糖質を体内でエネルギーに変換するためにはビタミンB₁が不可欠ですから、甘いものを食べる際にはビタミンB₁が含まれている食品を一緒に摂るとエネルギー産生がスムーズに行われ、より効果的と言えるでしょう。

なお、ブドウ糖や砂糖のような単純糖質を摂取するとインスリンの分泌が過剰に刺激されて、しばらくたってから低血糖気味になってしまうこともあります。元気を出すために何かを食べるなら、単純糖質が使われている菓子などはごく少量にとどめ、同じ糖質でも消化に時間がかかる複合糖質(でんぷん)が使われている食品(例えば小さなおにぎり)を口にすると良いでしょう。

気分が落ち込んだときなど、メンタル面の疲れにはどう対処したらいい?

元気が出ない原因は、身体的なことだけでなく「心の疲れ」にある場合もあります。精神的なストレスは気づかないうちに蓄積してしまいやすく、活力を奪ってしまう要因の一つとして挙げられます。ここまで解説してきたように、元気を出すためにはまず十分な休息と生活習慣の見直しが大切ですが、心の問題はそれだけでは解決できません。適切なメンタルケアが必要です。

自分一人で抱え込まず、家族や友人など信頼できる人に悩みを相談したり、専門のカウンセリングを活用したりすることも立派な対処法の一つです。気分の落ち込みが続く場合は決して無理をせず、自分の心を休ませる時間を意識的に作りましょう。それでも症状が改善しない場合には、心療内科や精神科などの医療機関を受診することも大切な選択肢の一つです。

どのような時に医療機関を受診するべき?

「元気が出ない」理由はとても幅広い範囲にわたります。生活習慣の乱れの関与が大きいとは言え、そればかりでなく、何か病気が隠れていることもあります。例えば、甲状腺機能低下症や睡眠障害、うつ病なども考えられます。

病気のために元気が出ないという場合には、何らかの症状をともなうことが多いものです。例えば、甲状腺機能低下症であれば便秘やむくみ、睡眠障害であれば日中の眠気、うつ病なら気分の落ち込み、食欲低下、興味の喪失、自分は価値のない人間だと感じるなどの症状が現れます。これらの不調を訴えて受診することは何ら問題ありません。特にうつ病を疑う場合は、あまり時をおかずに受診したほうが良いでしょう。

一方、元気が出ないこと以外には症状が特になく、自分自身を振り返ったときに生活習慣の乱れが思い当たるなら、まず、その改善からスタートするのが良いでしょう。それでも状態が良くならなければ、かかりつけ医または心療内科などを受診しましょう。

「元気です!」といつでも言える自分であるために

食事や睡眠、運動を見直して元気な毎日を過ごしている年配の男女のイラスト

知人との久しぶりのやり取りを、「お元気ですか?」というメッセージから始めることは少なくありません。このわずか数文字の言葉に、「病気をしていませんか?」という意味だけでなく、「困ったことは起きていませんか?」、「何かあったら相談してくださいね」といった含意を込めて書くことはないでしょうか?

「元気」とは、実に多くの要素に支えられて成り立つものなのかもしれません。本稿では、元気に必要なたくさんの要素の中から、元気の基盤とも言える健康・体調面に焦点を当てて解説してきました。健康に良い生活習慣と体調管理をしっかり維持しておき、もし誰かに「元気ですか?」と聞かれたら、いつでも明るく「元気です!」と答えられる自分を目指していきたいものですね。

この記事の監修の福渡先生からのアドバイス

元気になる方法で最も大切なのは、特別なことを一度だけ行うのではなく、日々の生活習慣を少しずつ整えていくことです。疲れの原因は人それぞれですが、食事・睡眠・運動のバランスを見直すことが、活力ある生活への第一歩となります。

忙しい毎日の中で、食事だけで全ての栄養を補うのが難しい時は、ビタミン剤などの助けを借りることも賢い選択肢の一つであると思います。無理な目標を立てて自分を追い込むのではなく、ご自身の体調と相談しながら「今日できること」から始めてみてください。健やかな体調を維持し、前向きな毎日を過ごせるよう、丁寧なセルフケアを続けていきましょう。

■参考文献
・新潮社『細胞から元気になる食事』 山田豊文/著
・講談社『疲労の科学 : 眠らない現代社会への警鐘』井上正康、倉恒弘彦、渡辺恭良/編
・厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」