自動車の追突事故やラグビーなどのスポーツで激しく衝突したときに起こることが多く、よく“むち打ち症”と呼ばれるものです。
首がむちのようにしなり、それにつれて頭が振られるために頚椎の関節や筋肉が損傷されます。首の痛みや熱感、肩こりだけでなく、首が動かしにくい、首の痛み、首のこわばりなどの症状があらわれます。損傷がひどい場合には頭痛や吐き気、めまいなどを伴います。
変形性頸椎症(へんけいせいけいついしょう)
加齢とともに頸椎(首の骨)が変形することで起こります。多くの場合、頸椎の骨と骨の間にはクッションのような役割を果たしている椎間板がありますが、これが薄くなって弾力が減少し、椎間板に接している椎骨がトゲのように変形します。
このトゲが頚椎の間から肩に向かって出る脊髄神経を圧迫して刺激し、首、肩の痛みや違和感などがあらわれるようになり、やがて手と腕に痛みやしびれなどの症状があらわれます。
頚椎椎間板ヘルニア
首の椎間板に亀裂が生じて、椎間板の中身が飛び出した状態をいいます。神経を圧迫して首の後ろから肩や背中が痛む、腕が痛む、しびれるなどの症状があらわれます。40〜50歳代の男性に多く発症します。
更年期障害
女性の閉経前後の約10年間を更年期といいます。この期間は女性ホルモンが急に減少し、ホルモンを調整している脳の視床下部が混乱し、ホルモンの分泌が乱れ、自律神経にも影響を及ぼします。その結果、心や体にさまざまなトラブルを引き起こします。心に起こる症状にはイライラや不安感など、体に起こる症状にはこりや疲れ、疲れやすい、のぼせやほてりなどがあります。
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高血圧症
血圧の高い状態を高血圧といい、繰り返して測っても血圧が正常よりも高い場合を高血圧症とよびます。収縮期(最大)血圧140mmHg以上、拡張期(最低)血圧90mmHg以上が続く状態です。
高血圧症の多くは、神経系や腎臓などになんらかの遺伝的な異常があり、そこに塩分の摂り過ぎや過食などの生活習慣や環境の要因が加わって起こります。高血圧症は自覚症状がない場合が多いですが、肩や首のこりや頭痛、めまいなどの症状があらわれることがあります。
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自律神経失調症
さまざまな症状がある一方で、検査をしても異常がなく病気が特定できない場合に自律神経失調症という病名がつきます。医学的に自律神経が障害されているわけではなく、人間関係の悩みや仕事の不調、家庭内での葛藤などから来る心身のストレスや、環境の変化、不規則な生活などが原因になります。
思春期や更年期などホルモンバランスの変化が起こりがちな時期に生じやすく、女性に多いという特徴があります。肩や首のこりだけでなく腰痛や背部痛、足の痛み、後頭部の筋肉痛などの症状があらわれることもあります。
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