目を酷使したり、乾燥した室内に長時間いることで、目の表面を潤している涙が蒸発したり、分泌量が減って角膜が乾燥します。その結果、角膜に供給される酸素や栄養素が不足し、ゴロゴロとした異物感、目の疲れやかゆみ、充血といったトラブルを引き起こします。
この疾患・症状に関連する情報はこちら。 目の乾燥(ドライアイ)
細菌性結膜炎
結膜炎は一般的に、ゴロゴロする異物感、充血、目やに、かゆみ、涙目などの症状があらわれます。黄色ブドウ球菌などに感染して起きる細菌性結膜炎は、黄色い膿のような目やにが特徴です。感染力は強くありませんが、抵抗力が弱いお年寄りや乳幼児などでは慢性化することがあります。
ウイルス性結膜炎(はやり目)
アデノウイルスなどに感染して起きるウイルス性結膜炎は、目やにがべっとりつき、まぶたの腫れや目に異物感を感じたり、充血するなどの症状があらわれます。夏にプールでうつることが多い咽頭結膜熱(プール熱)は、目が真っ赤に充血してかゆみや異物感を感じる他、のどの痛みや発熱、だるさ、吐き気、下痢などの全身症状をともないます。
角膜炎
乾燥や異物の混入などによって角膜が傷つき、炎症を起こすのが角膜炎です。目の異物感、痛み、充血や涙の過剰分泌といった症状が起こります。角膜の傷を放置していると細菌に感染しやすくなり、角膜の真ん中が細菌に侵される角膜潰瘍や、角膜に穴が開く角膜穿孔などを引き起こすことがあります。
麦粒腫(ばくりゅうしゅ・ものもらい)
まぶたのふちや内側にある皮脂腺に黄色ブドウ球菌などの細菌が感染して起こります。まぶたの一部が赤く腫れてかゆみが出たり、まばたきで異物感や痛みを感じたり、まぶたが重たくなるなどの症状があらわれます。膿をもった部分が白っぽくなることもあります。
霰粒腫(さんりゅうしゅ)
まぶたの中に小さな球状のしこりができるのが霰粒腫です。このしこりは、まぶたの内側の皮脂腺に、分泌物などが溜まったものです。しこりは、触ってみるとまぶたの中でグリグリと動き異物感がありますが、通常痛みはあまりなく、かゆみもたまに感じる程度です。さらに細菌感染し、しこりの周囲に炎症を起こすと赤く腫れ、痛みが生じます。
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎は、アレルギーの原因となる異物が結膜に入ることで目に異物感や充血、強いかゆみが起きる疾患です。結膜がむくんで白目の部分がブヨブヨになることもあります。ハウスダストが原因の通年性のものとスギなどの花粉が原因の季節性のものがあり、最近ではコンタクトレンズの汚れが刺激になって起きることもわかってきました。