胃が垂れ下がり、胃のぜん動運動が低下する胃腸虚弱(胃アトニー)が消化不良を引き起こします。この疾患は、やせ型で腹筋の少ない人に多くみられます。また、食べたものの吸収が悪く、栄養分などが排便として出てしまう吸収不良症候群なども消化不良に該当します。胃がんやすい臓がんなどの疾患でも消化不良を起こすことがあります。
胃が正常な位置より垂れ下がった状態が胃下垂です。自覚症状がなければ胃下垂そのものは疾患ではありません。しかし、あまり垂れ下がりすぎると胃のぜん動運動が正常に行われなくなり、胃や腸の働きが低下します。これが胃腸虚弱で、消化不良を原因とする食欲不振、膨満感、胃もたれ、吐き気、胸やけなどさまざまな症状があらわれます。
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吸収不良症候群
体に必要な栄養素と水を吸収できない障害があるために、栄養が不足します。症状としては慢性的な下痢、体重減少、全身のむくみ、貧血、口内炎などを引き起こします。また、脂肪が多く含まれる脂肪便が排出されます。通常の便は便器の水の中に沈みますが、脂肪便は浮くのが特徴です。
慢性胃炎
原因の約8割がピロリ菌の感染によるものですが、その他、非ステロイド性抗炎症薬の副作用や慢性的なストレスなども原因になると考えられています。胃の粘膜が弱まり、炎症が繰り返されて治りにくくなっている状態です。突然胃痛や吐き気が起こり、消化不良による膨満感、胃もたれ、胃痛、胸やけ、吐き気、げっぷなどの症状が慢性的に繰り返され、胃潰瘍に進行することもあります。
※以上の疾患は、医師の診断が必要です。
上記疾患が心配な場合には、早めに医師の診察を受けましょう。