肌あれ
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肌あれ

皮膚(肌)のかさつき、赤み、吹き出物、粉ふき、厚く硬くなるなどの皮膚の異常のことを肌あれといいます。肌というと一般的に顔の皮膚のことをさしますが、手足や唇の荒れも含まれます。皮膚が乾燥すると、皮膚に紫外線やホコリなどの刺激物が侵入しやすくなり、肌あれを悪化させます。

井上修二 先生

監修

井上修二 先生 (いのうえしゅうじ) (共立女子大学名誉教授、医学博士)

日常生活から考えられる原因

気温や湿度の変化

皮膚は常に外気にふれているため、気温や湿度の変化などを受けやすい状態にあります。夏は、汗や皮脂の分泌が増えて皮膚は脂っぽくなり、逆に冬は乾燥しやすくなります。

ターンオーバー周期の乱れ

皮膚の細胞は、28日周期で入れ替わるターンオーバーを繰り返し、健康な状態を保っています。このターンオーバーの周期が、体調のトラブルやストレス、加齢などによって乱れると、肌の再生を遅らせ肌あれを引き起こします。

睡眠不足による皮膚への栄養不足

睡眠が不足していると、皮膚に栄養がいきわたらず、皮膚の再生がうまくいきません。肌の再生を活発にするためには、毎日6時間以上の質の良い睡眠が理想です。

偏った食事や無理なダイエット

栄養バランスの偏った食事を続けたり、無理なダイエットを続けたりしていると、皮膚の健康に欠かせないビタミンやミネラル、良質なたんぱく質が不足して、肌あれを引き起こします。

間違ったスキンケア

皮膚の最も表面にある角質層は、摩擦などの刺激を受けると傷がつきやすくなります。洗顔の際に少ない泡でゴシゴシこすり洗いをしたり、化粧水をつけるときにコットンで強くこすりすぎると角質層を痛めてしまいます。また、メイクのすすぎ残しも肌あれの原因になります。

便秘による腸内環境の変化

便秘になると、有害物質が体の中に溜まり、腸内に害を及ぼす悪玉菌が増加します。そのため、皮膚の栄養状態が悪化し、皮膚細胞のターンオーバーの周期が乱れ、肌あれを引き起こします。とくに生理前の黄体期に起こる便秘は、女性ホルモンのバランスの変化も加わり、肌あれを引き起こしやすくなります。

肌あれの症状

カサカサ肌、ゴワゴワ肌

角質層の中に含まれている保湿成分は、加齢とともに減少するので、乾燥や栄養不足を起こします。そして、肌がカサカサになったり、もっとひどくなると粉をふいたりします。さらに、乾燥が慢性的になると皮膚が厚く、ゴワゴワと硬い状態になります。肌が硬くなることで、シワっぽく見えたりもします。

日常生活でできる予防法

室内の乾燥を防ぐ

エアコンが効いた室内は湿度が低いため、季節に関係なく、肌あれが起こりやすくなります。
加湿器をつける、濡れタオルを室内に干すなど、乾燥しすぎないように工夫をしましょう。

睡眠をしっかりとる

1日の睡眠時間は6時間以上が理想的ですが、睡眠時間が短くても、しっかり深い眠りが得られれば、新陳代謝が促進されます。自分に合った枕を使ったり、部屋の照明を暗くして眠りにつくなど、質の良い睡眠をとるための工夫をしましょう。また寝る前に好きな音楽や香りでリラックスすると、より深い眠りを得ることができます。

ビタミンと良質なたんぱく質を積極的にとる

コラーゲンの生成に必要なたんぱく質に含まれるアミノ酸や、しみの元となる過剰なメラニンを抑制する働きがあるビタミンCやその働きを助けるビタミンEを摂取しましょう。ビタミンCはアセロラや緑黄色野菜、ビタミンEはひまわり油やアーモンド、良質なたんぱく質は脂身の少ない肉類や魚に多く含まれています。

スキンケア、メイクアイテムを注意して選ぶ

肌あれには、とくに保湿ケアアイテムが重要です。セラミドやヒアルロン酸など保湿成分が入ったものを選びましょう。また、クレンジングはオイルタイプより、クリームタイプ、ファンデーションはリキッドやクリームタイプよりも、パウダータイプのほうが肌の負担が少なくなります。

対処法

夏のスキンケアを見直す

肌の状態は季節ごとに変わります。夏は毎日の日焼け止め乳液やクリームをほほ骨の部分に若干厚めに塗るようにしましょう。パウダーファンデーションもしっかりつけ、日焼けしやすい部分の紫外線対策をしましょう。

冬のスキンケアを見直す

冬は外気や室内のエアコンの影響で乾燥しやすい季節です。肌が乾いたら、メイクの上からでも使える化粧水か美容液をつけましょう。

市販の薬を使う

肌あれの改善には、肌の再生を助けるビタミンB2、B6、肌を形成するコラーゲンの生成に欠かせないビタミンCや良質なたんぱく質、肌の代謝を助けるL‐システイン配合のビタミン剤も効果的です。

肌あれに関連するアリナミン製薬の製品

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プチメモ意外に多い、唇あれ

意外に多い、唇あれ

唇は角質層がとても薄く、乾燥しやすい場所です。
肌あれと同じように、湿度や体調、食生活が唇あれを引き起こす原因となります。もし荒れてしまった場合は、皮をむしったり、なめたりしないで、敏感肌用のリップや、はちみつを塗った後にラップを当てて保湿をしましょう。