体力をつけたいのに疲れやすいことに悩む男性

体力をつけたいのに疲れやすいのはなぜ?摂りたい栄養とおすすめの睡眠・運動習慣を解説

体力をつけたいと思って運動を始めても、すぐに疲れてしまったり、「以前より疲れやすくなった」と感じたりする人は少なくありません。

疲れやすさの背景には、運動不足だけでなく、栄養不足や睡眠不足、ストレス、加齢など、さまざまな要因が関係しています。また、疲労が長く続く場合は、病気が隠れていることも。

この記事では、体力をつけたいのに疲れやすい主な原因や、疲れにくい体を目指すための「回復」「食事(栄養)」「運動」の3つのポイントを解説するとともに、ビタミン剤や栄養ドリンクなどの活用方法についても紹介します。
この記事を監修いただいた羅 成圭 先生(徳島大学 教養教育院 准教授、日本体育・スポーツ・健康学会 編集委員)のプロフィール画像

監修

羅 成圭 先生 (徳島大学 教養教育院 准教授、日本体育・スポーツ・健康学会 編集委員)

この記事からわかること

  • 体力をつけたいのに疲れやすい原因には、運動不足や栄養不足、睡眠不足、ストレス、加齢などがある。
  • 疲れにくい体を目指すには、「回復」「食事(栄養)」「運動」の3つの要素において生活習慣を見直すことが重要である。
  • タンパク質や糖質、鉄、ビタミンB群などの栄養素は、エネルギー産生や筋肉の維持・疲労回復を支える重要な役割を担っている。
  • 栄養素は食事からの摂取が基本だが、食事だけでは補いきれない場合は、ビタミンB1の吸収力を高めた「フルスルチアミン」や、滋養強壮(じようきょうそう:栄養を補給して体を強くすること)に効く生薬などを配合した市販薬を活用する手もある。
  • 疲労が長く続く場合や、体重減少・発熱・息切れなどをともなう場合は、病気が隠れている可能性もあるため医療機関を受診しよう。

そもそも「体力」とは?疲れとの関係って?

体力があり元気な男女のイラスト

「体力」というと筋力や持久力などの体を動かす能力をイメージする人が多いかもしれません。しかし、実は「体力」は「行動体力」と「防衛体力」の2つに分けることができ、どちらも疲れに深く関わっています。

以下では行動体力と防衛体力の違いや両者のバランスについて詳しく解説します。

行動体力と防衛体力の違い

行動体力と防衛体力の定義と、低下することによる影響の違いは以下の通りです。

◆行動体力

行動体力とは、その名の通り体を動かして行動するための力です。筋力や持久力、柔軟性といった、いわゆるスポーツテストなどで測られる基本的な身体能力のことを指します。

行動体力が低下すると、筋力が落ちることでキビキビと動けなくなったり、走るとすぐに疲れてしまったり、反応が鈍くなったりすることがあります。

◆防衛体力

防衛体力とは、体が病気と戦うための力で、免疫機能や身体抵抗力を含めた、体を守るための能力のことです。また、ストレスへの抵抗力や、体を動かしたり健康を保ったりすることに関する気力・意欲など精神面の要素も含まれます。
このように、防衛体力は幅広い要素から成り、心身の不調や疲労の感じやすさにも関わる包括的な概念です。

体力をつけるには、行動体力と防衛体力のバランスが重要

行動体力と防衛体力のバランスの重要さを表すイラスト

行動体力と防衛体力では役割が違うため、どちらか一方のみをつけるだけでは、疲れにくく健康な体づくりにはつながりません。これらの両方がバランス良く整っていることで、体力のある健康な状態といえます。

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体力をつけたいのに疲れやすい主な原因5つ

犬の散歩中の疲れやすさを感じる女性のイラスト

体力をつけたいのに疲れやすい場合に考えられる原因は以下の通りです。

  • 運動不足・筋力不足
  • 栄養不足・食事の偏り
  • 睡眠不足
  • ストレス
  • 加齢

それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。

運動不足・筋力不足

運動不足が続くと、筋肉量や筋力だけではなく、心肺機能も徐々に低下します。

結果として体力が落ちやすくなり、階段の上り下りや歩行など、これまで疲れを感じなかった日常動作でも疲労感を覚えやすくなります。さらに、疲れやすいことで活動量が減って筋力や体力がさらに低下し、疲れやすさが悪化する悪循環に陥ることも少なくありません。なお、長期間にわたって体を動かさないことで、筋力や身体機能などが低下する状態は「廃用症候群(または廃用性症候群)」と呼ばれます。

疲れにくい体を目指すには、無理のない範囲で体を動かし、筋力や体力を維持・向上させることが大切です。

栄養不足・食事の偏り

偏った食事や食事量の不足が続くと、体を動かすために必要なエネルギーやタンパク質、ビタミン、ミネラルなどが不足しやすくなります。その結果、体の機能を十分に維持できなくなり、疲れやすさにつながります。

特に食が細くなりやすい高齢の方では、低栄養が筋肉量や身体機能の低下につながります。そのため、十分なエネルギーとタンパク質を確保することも重要です。

健康を維持するには、1日3食を基本に、主食・主菜・副菜を組み合わせ、さまざまな食品を取り入れることを心がけましょう。

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・食欲不振(食欲がない)
・過食
・拒食

睡眠不足

睡眠には、日中の活動で蓄積した疲労やストレスを回復させる重要な役割があります。睡眠時間が不足したり、眠りが浅く十分な休養感が得られなかったりすると、疲労が十分に回復しません。その結果、日中の疲れやすさにつながることがあります。

また、睡眠の質は、睡眠環境や生活習慣などさまざまな要因によって左右されます。

疲れにくい体を目指すには、十分な睡眠時間を確保するとともに、睡眠環境や生活習慣を整え、睡眠の質を高めることが大切です。

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ストレス

ストレスは、精神的・身体的な負担や刺激に対して体が適応しようとする反応です。適度なストレスは集中力や意欲を高めることもありますが、強いストレスや長期間続くストレスは心身に負担を与えます。

ストレスが続くと自律神経やホルモンバランス、免疫機能が乱れ、疲労が回復しにくくなります。その結果、だるさや意欲低下、集中力の低下などの不調も現れやすくなってしまうでしょう。

ストレスは仕事や人間関係だけでなく、睡眠不足や騒音、暑さ・寒さ、不安など日常のさまざまな要因によって生じるものです。慢性的なストレスを放置することは、生活習慣病や心身の不調のリスクを高めることにもつながります。

疲労をため込まないためには、ストレスの原因を把握し、十分な休養や気分転換など自分に合った方法で早めに対処しましょう。

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・自律神経の乱れ

加齢

加齢に伴って筋量・筋力や心肺機能、身体活動量などが低下することが、日常生活における疲れやすさの一因となります。

高齢になるほど疲労は慢性化しやすく、身体機能や認知機能の低下、フレイルなどのリスクとも関連します。そのため、同じ作業でも疲れを感じやすくなることがあります。

「年齢だから仕方ない」と放置せず、適度な運動や十分な睡眠、バランスの良い食事などで疲労をためにくい生活を意識することが大切です。

疲れにくい体をつくって体力をつけるには「回復」「食事(栄養)」「運動」の3要素が重要

疲れにくい体づくりのためには、「回復」「食事(栄養)」「運動」を組み合わせることが重要です。

日常生活での疲れやストレス、運動などによる疲労が蓄積している場合は、まずは睡眠などで疲労を回復し、心身のコンディションを整えることで、疲労が蓄積しにくい状態を目指しましょう。

加えて、エネルギー代謝や筋肉の維持・回復に必要な栄養素を補給し、体づくりの土台を整えることが大切です。

そのうえで、ウォーキングや筋トレなどの適度な運動を継続すると、筋力や持久力、心肺機能の維持・向上につながります。

このように、疲れにくい体をつくって体力をつけるには、「回復」「食事(栄養)」「運動」の3要素が重要です。どれか1つのみを強化するのではなく、これらの生活習慣を見直し、継続することで、疲れにくい体づくりや体力の維持・向上が期待できます。

【体力をつけたいのに疲れやすいときの対処法1】回復:睡眠の質を上げる

良質な睡眠を取る女性のイラスト

疲れを回復し、疲れにくい体をつくるためには、睡眠によって心身を十分に休ませることが重要です。

睡眠時間だけでなく、睡眠の質や生活リズム、寝室環境も睡眠休養感(睡眠で十分に休めたという感覚)に影響します。必要な睡眠時間を確保し、規則正しい生活や睡眠環境を整えることで、疲労回復につながります。

ここでは、睡眠の質を上げるために必要なポイントについてまとめました。

必要な睡眠時間を確保する

睡眠は、日中の活動によって蓄積した心身の疲労を回復するために欠かせません。個人差がありますが、成人では6時間以上を目安に睡眠時間を確保することが推奨されています。

なお、睡眠不足は疲労の蓄積だけでなく、生活習慣病や心血管疾患、うつ病などのリスクを高めるともいわれています。そのため自分にとって適切な睡眠時間を見つけ、毎日必要な睡眠時間を確保することが重要です。

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毎日決まった時間に寝て起きる

毎日同じ時間に寝起きすることで体内時計が整い、睡眠・覚醒リズムが安定しやすくなります。規則正しい生活リズムが整うと、夜間に自然な眠気が促され、睡眠の質の向上につながります。

また、起床後は太陽の光を浴び、日中は活動的に過ごすこともポイントです。朝の光には体内時計をリセットする働きがあります。光を浴びた14~16時間後に睡眠を促すメラトニンの分泌が起こるため、寝つきの良さにもつながります。

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良質な睡眠のための環境を整える

睡眠の質を高めるには、寝室や就寝前の環境を整えることも欠かせません。

就寝1~2時間前に入浴すると入眠しやすい状態になります。入浴方法としては、お湯の温度を40℃前後にし、10~15分程度、肩まで浸かる全身浴が基本とされています。入浴方法の工夫に加えて、疲労回復の効能を持つ入浴剤を使用するのも良いでしょう。

また、寝る前のスマートフォンや強い光は睡眠を促すメラトニンの分泌を妨げるほか、SNSやオンラインゲームなどでの双方向のコミュニケーションは脳を興奮させて眠気が覚めてしまうため、控えるようにしましょう。

寝室は暗く、静かで、暑すぎず寒すぎない快適な環境を整えることで、途中で目が覚めにくくなり、より質の高い睡眠につながります。

疲労回復などの効能を持つアリナミン製薬の薬用入浴剤

【体力をつけたいのに疲れやすいときの対処法2】食事:疲労回復・エネルギー産生に必要な栄養を摂る

バランスの良い食事を摂る女性のイラスト

エネルギーや栄養が不足すると、疲れやすさや体力低下の一因になります。

疲れにくい体づくりには、十分なエネルギーと疲労回復に必要な栄養素をバランス良く摂取することが重要です。特に、タンパク質・糖質・鉄・ビタミンB群は、エネルギー産生や筋肉の維持・修復などに重要な役割を担います。

ここでは、エネルギー不足と疲れの関係や必要な栄養素について詳しく見ていきましょう。

エネルギー不足と疲れの関係

身体を動かすためにはエネルギーが必要です。活動量に応じて必要なエネルギーや栄養素の量も変化します。エネルギーや栄養素が不足すると、身体機能やパフォーマンスが低下し、疲れやすさにつながる可能性があります。

特に、運動量が多いにもかかわらず十分なエネルギーを補給できない状態では、疲労の蓄積や筋肉量・体力の低下につながるでしょう。

疲れにくい体を目指すには、身体活動量に見合ったエネルギーと栄養素を、毎日の食事からバランス良く補給することが重要です。

厚生労働省が公表する「日本人の食事摂取基準」では、身体活動量を「低い」「ふつう」「高い」の3つのレベルに分類しています※1。例えば30~49歳の男性では、体重1kg当たりの推定エネルギー必要量は、身体活動レベルが低い場合は33.8kcal、ふつうの場合は39.4kcal、高い場合は45.0kcalという基準です。また、エネルギー代謝に関わる一部の栄養素に関しては、必要量の算定に推定エネルギー必要量が用いられています。

このことからも、身体活動量によって必要なエネルギー量は異なり、それに伴って必要な栄養素の量も変動することがわかるでしょう。日頃の活動量に合わせて、十分なエネルギーと栄養素を摂取することが重要です。

※1 身体活動レベルの基準
低い…一日のうち、座っていることがほとんどの人
ふつう…デスクワークなどが中心の仕事の人。軽い運動や散歩などをする人
高い…立ち仕事や移動が多い仕事、または激しい運動をしている人
参照:
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書,p.68

疲労回復やエネルギー産生、体の機能維持を支える栄養素とは

疲れにくい体づくりには、十分なエネルギーを摂取するだけでなく、エネルギー産生や筋肉の維持・修復に関わる栄養素をバランス良く摂ることが大切です。

ここでは、エネルギー産生や筋肉・身体機能の維持など、疲れにくい体づくりを支える栄養素を紹介します。

◆タンパク質

タンパク質は、筋肉や臓器など体を構成する重要な栄養素です。摂取したタンパク質は消化・吸収されてアミノ酸として利用され、筋肉や酵素、ホルモン、免疫物質などの材料になります。特に運動後は、筋タンパク質の合成や筋肉の修復に関わり、筋肉量や筋力の維持を支えます。筋肉を健やかに保つことは、日常生活で動きやすく、疲れにくい体づくりにもつながります。

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◆糖質

糖質は、体や脳を動かす主要なエネルギー源です。消化・吸収された糖質はブドウ糖になり、活動に必要なエネルギーとして利用されます。糖質が不足すると、体内で利用できるエネルギーが不足し、疲れやすさやパフォーマンスの低下につながることがあります。エネルギー不足を防ぐためにも、活動量に応じて適切に摂取することが重要です。

◆鉄

鉄は、ヘモグロビンやミオグロビンの構成成分となるミネラルです。ヘモグロビンは全身へ、ミオグロビンは筋肉へ酸素を運ぶ役割を担っています。エネルギー産生を支える重要な栄養素であり、不足すると体内への酸素供給が十分に行われにくくなります。

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◆ビタミンB群

ビタミンB群は、糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わる栄養素です。なかでも、ビタミンB1・B2・B6は、これらの栄養素からのエネルギー産生を支えることで、疲労回復を促す重要な役割を担っています。

ビタミンB1は、糖質をエネルギーへ変換する際に欠かせない栄養素です。ブドウ糖を効率良く利用するための代謝に関わっており、糖質を多く摂る人や活動量が多い人にとっては特に重要なビタミンです。

ビタミンB2は、糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わり、エネルギー産生を助けます。発育や皮膚・髪・爪などの細胞の再生にも関与しており、体内でエネルギーを効率良く利用するために欠かせない栄養素です。

ビタミンB6は、タンパク質やアミノ酸の代謝を助ける補酵素として働きます。ヘモグロビンや神経伝達物質の合成、免疫機能の維持などにも関与しています。タンパク質を効率良く利用し、体の機能維持を支えるのに必要な栄養素です。

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◆ビタミンC

ビタミンCは、体内で抗酸化物質として働き、活性酸素などによる酸化ストレスから細胞を守るのを助ける栄養素です。また、皮膚や血管などを構成するコラーゲンの合成に必要なほか、植物性食品に含まれる鉄の吸収を高める働きもあります。体の機能を健やかに保ち、疲れにくい体づくりを支えるためにも、日々の食事から適切に摂取することが大切です。

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◆ビタミンD

ビタミンDは、小腸でカルシウムやリンの吸収を促し、骨の形成や健康維持を支える栄養素です。また、筋肉を合成したり、動かす(収縮させる)ためにも必要であり、骨や筋肉の機能を保つうえで重要な役割を担っています。食品から摂取できるほか、皮膚が日光を浴びることで体内でもつくられます。骨や筋肉を健やかに保ち、日常生活で動きやすい体を維持するために欠かせない栄養素です。

ビタミンB1を吸収されやすくした「フルスルチアミン」とは

ビタミンB1はエネルギー産生に欠かせない栄養素ですが、体内での利用効率には限りがあります。

「フルスルチアミン」は、ビタミンB1を吸収されやすく、体内で利用されやすいよう改良したビタミンB1誘導体です。体内ではエネルギー産生を助ける補酵素として働き、筋肉や神経などでエネルギー代謝をサポートします。

また、疲労時のエネルギー産生を支え、疲労回復をサポートする抗疲労成分でもあります。食事だけでは補いきれない場合は、フルスルチアミンを配合したビタミン剤や栄養ドリンクなどを取り入れるのも選択肢の一つです。

製品によって対象年齢は異なりますが、7歳以上を対象とする製品もあり、小児から高齢の方まで幅広い年代で活用されています。

ビタミンB1誘導体「フルスルチアミン」を配合したアリナミン製薬の製品

普段の食事に加えて、滋養強壮に役立つ生薬や漢方薬を取り入れる手も

食欲がない場合や、食事だけでは疲労回復に必要な栄養素が不足しやすい場合、疲労感が続く場合には、滋養強壮や食欲不振に役立つ生薬や漢方薬を取り入れるのも一つの方法です。滋養強壮や食欲不振に効く生薬の例としては、エゾウコギ、サンヤク、トチュウ、オウギ、シャクヤク、ブクリョウなどが挙げられます。これらの働きは、以下の通りです。

◆エゾウコギ

ロシアや中国北部などに育つ広葉樹「蝦夷五加(エゾウコギ)」の根皮を用いた生薬で、滋養強壮や疲れに良いとされます。北海道(歴史的な呼称:蝦夷)などの寒冷地に自生することから蝦夷五加と呼ばれますが、中国では「刺五加(シゴカ)」の名称で知られています。

◆サンヤク

本州以南、中国・朝鮮半島に分布している、つる性の多年草である「ヤマノイモ」や「ナガイモ」の根茎を用いた生薬が「山薬(サンヤク)」です。滋養強壮や食欲不振の改善に良いとされています。

◆トチュウ

中国原産の落葉高木「杜仲(トチュウ)」の樹皮を採取し、乾燥させたもの。強壮作用があり、弱った体を整えます。

◆オウギ

中国の東北・華北地方や蒙古などに育つ、マメ科の多年草「黄耆(オウギ)」の根を用いた生薬で、滋養強壮や虚弱体質などに用いられます。

◆シャクヤク

中国や朝鮮半島の北部が原産とされる多年草「芍薬(シャクヤク)」の根を乾燥させたもの。胃の働きを整えて食欲を改善する働きがあり、婦人科系の漢方薬にも使われています。

◆ブクリョウ

日本や中国の安徽、湖北、河南、雲南省などに分布しているアカマツやクロマツなどの根に寄生している、サルノコシカケ科に属するマツホドという菌の菌核を用いた生薬が「茯苓(ブクリョウ)」です。胃腸機能を高めて消化を促したりする作用があります。

滋養強壮を目的とした市販薬には、ビタミン類に加え、生薬や漢方由来の成分を配合した製品もあります。体力を補い、体の機能を整えることで、疲労回復や健康維持のサポートにつながります。

自分の体調や症状に合わせて、薬剤師・登録販売者などに相談しながら選ぶことが大切です。

6種の生薬と6種のビタミンを配合し、滋養強壮や溜まった疲れに効くアリナミン製薬の製品

【体力をつけたいのに疲れやすいときの対処法3】運動:まずは続けやすいものから

体力をつけるためにウォーキングをする女性のイラスト

疲れやすいからといって体を動かさない生活が続くと、筋力や体力はさらに低下し、疲れやすさが悪化する可能性があります。疲れやすい人は、無理のない運動から始めて習慣化することが大切です。

軽い運動でも継続することで、体力や筋力、身体機能の維持・向上につながります。続けやすい運動を選ぶことが、疲れにくい体づくりの第一歩です。

ウォーキング

ウォーキングは特別な器具が不要で、運動習慣がない人でも始めやすい有酸素運動です。継続することで、心肺機能の維持・向上や体力づくり、生活習慣病予防などが期待できます。

日常生活のなかにも取り入れやすく、通勤や買い物、一駅分歩くなどの工夫でも身体活動量を増やせます。まずは無理のない時間や距離から始め、慣れてきたら“少し息が弾むものの、会話はできる程度”を目安に、歩く速さを上げてみましょう。

筋トレ

筋トレは筋力や身体機能の維持・向上につながり、日常生活で動きやすい体づくりに役立ちます。特別な器具は必要なく、腕立て伏せやスクワットなど、自分の体重を使う自重トレーニングでも十分効果が期待できます。

効果的なトレーニングのためには、胸・背中・お腹・脚など、大きな筋肉をバランス良く鍛えることが大切です。週2~3日を目安に、自分の体力に合わせて無理のない負荷から始め、少しずつ負荷を高めていきましょう。

また、筋肉を回復させるために休息日を設け、ウォーキングなどの有酸素運動と組み合わせると、より高い健康効果が期待できます。

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ストレッチ

ストレッチは体への負担が少なく、運動が苦手な人でも始めやすい運動です。筋肉や関節の柔軟性を保ち、体を動かしやすい状態づくりに役立ちます。デスクワークや家事の合間、起床後や就寝前など、日常生活に取り入れやすいことも特徴です。

呼吸を止めず、反動をつけずに「気持ち良く伸びる」と感じる範囲でゆっくり行うようにしましょう。

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「体力をつけたいのに疲れやすい」という悩みに関するよくある質問

最後に、体力をつけたいのに疲れやすいという方が抱きやすい疑問にお答えしていきます。

加齢からくる疲労や体力低下にはどう対処すれば良い?

加齢による疲れやすさや体力低下が気になる場合は、まず睡眠・栄養・運動などの生活習慣を見直し、体力維持・疲労回復を支えることが基本です。

また、加齢によって食事量や栄養摂取が不足している場合は、必要な栄養素を意識的に補うことも重要です。

日常生活の改善だけでは十分な回復が難しい場合は、生薬や漢方処方を配合した滋養強壮薬などの市販薬を活用する方法もあります。自分の症状や体質に合った製品を選び、用法・用量を守って使用しましょう。

ストレスや精神的な疲れに対処するには?

ストレスは誰にでも起こる自然な反応ですが、過度な状態が続くと心身の健康や睡眠、疲労感に影響を及ぼすことがあります。

ストレス対策の基本は、十分な休養・睡眠、適度な運動、バランスの良い食事など生活習慣を整えることです。趣味やリラックスできる時間を設けるなど、自分に合ったセルフケアを取り入れ、ストレスをため込みにくい生活を意識しましょう。

睡眠の質や一時的なストレスが気になる場合は、機能性表示食品をセルフケアの一つとして活用する方法もあります。

睡眠の質の改善や、作業時の一時的なストレスを緩和する機能が報告されているパラミロンを含むアリナミン製薬の製品<機能性表示食品>

機能性表示:本品にはユーグレナグラシリス由来パラミロン(β-1, 3-グルカンとして)を含みます。ユーグレナグラシリス由来パラミロン(β-1, 3-グルカンとして)には、睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)を改善し、起床時の疲労感を軽減する機能、作業時の一時的なストレス(イライラ感、緊張感)を緩和する機能が報告されています。


・本品は、特定保健用食品と異なり、機能性及び安全性について国による評価を受けたものではありません。届け出られた科学的根拠等の情報は消費者庁のウェブサイトで確認できます。
・本品は、医薬品と異なり、疾病の診断、治療、予防を目的としたものではありません。
・食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。

体力をつけたいのに疲れやすいときに考えられる病気はある?

疲れやすさの背景には、貧血や糖尿病、甲状腺機能低下症、睡眠時無呼吸症候群、うつ病、慢性疲労症候群など、さまざまな病気が隠れていることがあります。疲労が長期間続く場合は、がんなどの病気が原因となっている可能性もあるため注意が必要です。

疲労が長期間続く場合や、発熱・体重減少・息切れ・筋力低下などほかの症状をともなう場合は、早めに医療機関を受診してください。

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体力をつけたいのに疲れやすいときは、生活習慣の見直しが基本

疲れが取れた様子の女性のイラスト

体力をつけたいのに疲れやすい場合は、運動不足だけでなく、栄養不足や睡眠不足、ストレス、加齢など、さまざまな要因が関係している可能性があります。まずは十分な休養で疲労を回復し、バランスの良い食事で必要な栄養素を補い、無理のない運動を継続することが疲れにくい体づくりの基本です。

食事だけで栄養素を補いにくい場合は、ビタミン剤や栄養ドリンクなどを目的に応じて取り入れることも選択肢の一つです。ただし、疲労が長く続く場合や、体重減少や発熱などほかの症状をともなう場合は、医療機関を受診しましょう。

この記事の監修の先生(羅 成圭 先生)からのアドバイス

体力を高めるためには、運動だけでなく、その運動に適応するための十分な栄養と休養が必要です。最初から強い運動をおこなう必要はありません。ウォーキングなど無理なく続けられる運動から始め、体力の向上に合わせて少しずつ運動量や強度を高めていくことが重要です。

日常の食事だけで不足しがちな栄養素は、市販薬で補給を検討するのも一つの方法ですが、基本は生活習慣の改善です。「疲れやすい=体力不足」とは限らないため、十分に休養しても疲労が続く場合には医療機関への相談も検討しましょう。

参考文献
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316585.pdf

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」
https://www.dietitian.or.jp/trends/upload/data/342_Guide.pdf

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」
https://www.mhlw.go.jp/content/001194020.pdf

厚生労働省「休養・こころの健康」
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b3.html